アワードの意味とは?企業や団体でのアワード事例をご紹介
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最近、様々なカタカナ語がビジネス用語として使われるようになってきました。日本語に該当する言葉があるものの、あえてカタカナ語を使うことでビジネス的なニュアンスを打ち出したり、海外にも伝わりやすくするという意図もあるようです。
今回ご紹介する『アワード』もそのひとつ。今回は『アワード』の意味や実際にイベントとして開催されているアワードの事例についてお話ししてきましょう!
アワードの意味とは
アワードとは、ズバリ『賞』のことです。例えば『アカデミー賞』の英訳は『Academy awards』。そのままですね!
ただ、日本語の『賞』とは少し違う点もあり、日本語で『〇〇賞』とついていても『アワード』と訳せない場合もあります。このあたりをもう少し詳しく見ていきましょう。
アワードの語源
アワードは英語で書くと『award』。これは『a』と『ward』に分解できます。
『a』は意味を強調する役目を持ち、『ward』は『観察する』の意味を持ちます。『よく観察する』が転じ『賞』という意味を持つようになった、とされています。
アワードの英語の意味
上記の語源の通り、『アワード』は大本に『観察する』という意味を持っています。その結果、日本語でいう『賞』の中でも『数ある候補の中から、審査や選考によって選ばれた賞』を指すようになりました。
身近な例でいえば、展覧会で審査員に選ばれた優秀賞は『アワード』ですが、運動会の一等賞はアワードとは呼びません。また、アワードの場合はあくまでもふさわしい作品を選ぶ方式のため、該当なしという結果もあり得ます。
アワードは『複数の参加者の中から、第三者によって選ばれるもの』と考えると理解しやすいのではないでしょうか。
アワードの類義語
アワードには『プライズ(prize)』『リワード(reward)』という類義語があります。どちらもビジネス用語として使われるケースが増えてきていますので、これらの意味の違いも押さえておくと安心です。
プライズ(prize)の意味
「プライズ(prize)」とは競争して勝ち取る賞のことです。スポーツなど、一定のルールのもとで争い、勝利者に与えられるもののことを指します。『ルールのもと、明確に勝敗が決まる』という点がアワードとの違いです。
リワード(reward)の意味
「リワード(reward)」とは『何かの行動に対するリターン、対価、報酬』を指します。日本語で言えば『賞』ではなく『お礼』のニュアンスですね。ただ、リワードは物品の他、行動の結果として身についたスキルのことも指すため、日本語の『お礼』『報酬』よりは広い意味を持っています。
企業・団体のアワードの意味や使い方
ここまではアワードの言葉としての意味を説明してきました。
ここからは具体的にビジネスの世界で『アワード』がどのように活用されていのか解説していきましょう。
企業や団体がアワードを開催する理由・目的は主に2つです。
・認知度の向上(宣伝、ブランディング)
・ 社員のモチベーション向上・ナレッジ共有・会社全体のサービスの向上
認知度の向上が目的の場合
業界団体主催や一般公募式のアワードを開催する場合、その目的は『認知度の向上』です。特に一般に向けて結果を公開するタイプのアワードは開催することそのものが大きな宣伝効果を持ちますし、アワードの参加者や参加作品が増えれば増えるほど、アワードは注目され、多くの人の目に触れるようになります。受賞者はもちろん、アワード開催自体が業界の認知度向上につながるのです。
社員のモチベーション向上・ナレッジ共有・会社全体のサービスの向上が目的の場合
もうひとつ、企業がインナーイベントとして行うアワードがあります。この場合は認知度向上型と違い、一般公開されないことがほとんどです。
この場合の『アワード』は『社内表彰式』に近い意味となり、内容も表彰式の要素が強くなります。
社内で大きな成果を挙げた社員を表彰すると、表彰された社員はもちろん、他の社員も『表彰されるように頑張ろう』という目標を持つことができ、モチベーションがアップします。また、成績上位者がアワードでセミナーや自分の取り組みの報告を行うことにより、ナレッジを共有することができ、会社全体のレベルアップ、サービス向上にもつながっていきます。
社内イベント(インナーイベント)としてのアワードが社内にもたらす影響は認知度向上以上に大きいものがあり、会社全体にとって重要なイベントとなるため、毎年こだわった内容にしている会社も多くあります。
このように、アワードは『目的は何か』『表彰(受賞候補)は誰か』によって内容が全く変わりますので、開催の際にはまず目的をはっきりさせることが大切です。
どんな形式でアワードが行われている?
2022年2月現在、アワードの多くはオンラインにて開催されています。何のアワードかにもよりますが、一か所に集めて展示会を行うというスタイルはむしろ珍しく、アワードイベントをオンラインで開催し、そこで受賞作の紹介を行うというスタイルが主流です。
企業・団体のアワード(認知度向上型)の事例紹介
それでは、ここからは企業・団体のアワード事例を見ていきましょう。
まずご紹介するのは一般公募式、もしくはエントリーをせず、業界団体が独自に選出する形式のアワードです。
事例1. グッドデザイン賞(GOOD DESIGN AWARD)
日本で一番成功したアワードと言えば、やはりグッドデザイン賞。1957年に創設された日本で唯一の『デザイン』にこだわったアワードは、今や日本で知らない人がいないほどの知名度を持つようになりました。
グッドデザイン賞の大きなポイントは『評価基準はあくまでもデザインであり、出展作品のジャンルは問わない』というところ。2021年の受賞作品を見てもロボットカフェにプラスチックガウン、銭湯にゲーム機……あらゆるジャンルを飛び越えて『デザイン』の重要性を知らしめる機会となっています。
事例2. 宣伝会議賞
専門的なジャンルで比較的一般の知名度が高いアワードといえば、宣伝会議賞。我々が日ごろ目にするCMから雑誌の広告ページ、web広告まであらゆる『宣伝』の中から特に優れたものを選出するアワードです。
広告・宣伝は少々嫌われがちなジャンルですが、宣伝会議賞を受賞するような作品は広告を見る側があっと驚いたり、感動するようなものが多く、広告そのものに対する印象を底上げする役割を担っています。
事例3.外食アワード
私たちにとって身近なジャンルのアワードといえばこちら。外食産業関連の専門紙誌で構成されている『外食産業記者会』が主催する、その年に外食業界で活躍した人を表彰するアワードで、 すでに18回の開催歴がある外食アワード。 上記二つとの大きな違いは『エントリー式ではない』という点。一般向けというより、受賞者の業界内での知名度向上に繋がるタイプのアワードです。
グローバルプロデュースが手掛けたアワード事例(社員のモチベーション向上型)
以前は『アワード』といえば認知度向上型のものを指しましたが、最近ではインナーイベントの表彰式を『アワード』と呼ぶケースが増えています。ここではGPが手掛けた、社員のモチベーション向上型のアワード事例をご紹介しましょう!
事例1.灯篭に彩られた緩やかな花道を歩いて舞台へ
表彰式において、受賞者が花道を歩く瞬間の盛り上げは重要ポイント。この時は舞台へと続く花道を緩やかなS字型に設計し、両サイドに灯篭を設置し、舞台への一歩一歩を噛みしめていただくような演出にしました。
また、舞台正面には大型スクリーンを設置。表彰者の思いを漢字一文字で表現するなど、和風の演出にこだわりました。
事例2.ファッションショーイメージのステージで、スポットライトを浴びる喜びを強調
会場はファッションショーをイメージしたシンプルで洗練された空間をデザイン。ランウェイの横には照明機材を配置し、光の柱を創り出すことで立体的な演出を行いました。
また、ランウェイはステージと同じ高さで、会場をまっすぐ貫くセンターランウェイを採用。ランウェイを歩く受賞者はスポットライトと賞賛を存分に感じていただけるような仕掛けを施しました。
事例3.3DCGならでは、宇宙のような空間で表彰式
受賞者はサテライト会場で視聴し、自分のお名前が呼ばれたら登壇用のカメラの前まで来ていただき、贈賞シーンを演出するという流れを採用しました。
3DCGを使用できるスタジオだったため、宇宙船のコクピットのような空間を3DCGで演出。背景だけでなく、トロフィーもバーチャルで仕上げ、 バーチャル空間に浮かびあがるように作成したことで、近未来感あふれる独特な表彰式となりました。
ちなみに、GPが考えるオンライン表彰式のコツは別の記事で取り挙げています。こちらも合わせてご覧ください!
まとめ
アワードは最近ビジネス用語として使われるようになったカタカナ語のひとつです。そのため、人によって意味が違うケースがあり、使う際はちょっと注意が必要なことも。ただ、今後より一般化していく言葉ですので、意味とその言葉を使っている目的をしっかり押さえておくことが大切です。