イベント運営の事例と成功に導くポイントを解説
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イベント運営とは単にスケジュール管理のことを指すわけではありません。成功するイベントは、緻密な計画、効果的な集客、そして参加者の心を動かす体験が合わさってこそ実現するのです。
しかし、「準備が大変すぎる……」「思うように集客できない」「当日のトラブルが心配」 そんな悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか?
本記事では、イベント運営に関する基本情報から運営の流れ、成功へ導くための具体的な戦略、最新のトレンド、よくある失敗例とその解決策までを徹底解説!企業イベント、プロモーションイベント、社内イベントなど、あらゆるシーンで役立つ情報を提供します。
イベント運営とは
イベント運営とは、目的に合ったイベントを企画し、準備、実施することです。円滑な運営のためには準備段階からしっかりと計画を練り準備を行い、そのうえで当日は柔軟に対応していくことが求められます。
イベント運営の定義
イベント運営とは、企画から準備・実施を行い、最終的にイベントの評価、効果測定までを管理することです。具体的には会場選定や予算管理、集客施策、進行管理、アフターフォローなどが含まれます。
イベント運営の重要性
イベントの円滑な運営はそのままイベントの目的達成と参加者満足度の向上につながります。逆もまたしかりです。効果的な運営を行うことができれば、集客力や参加者のエンゲージメント向上はもちろん、ビジネスやコミュニティの発展にまでつなげることができます。また、イベントが盛り上がればイベントページに検索流入が起こり、より多くの見込み客に知ってもらうことができます。
イベント運営の目的と種類
イベントの目的は、集客・販売促進・ブランド認知向上・交流の場の提供など多岐にわたります。イベントの種類には企業向けのセミナーや展示会、一般向けのフェスやスポーツイベント、オンラインウェビナー(webセミナー)などがあり、目的によって適切な企画や運営手法は変わります。
イベント開催の主な目的
イベント開催の主な目的は、ブランド認知の向上や集客、販売促進、顧客との関係強化、情報発信、コミュニティ形成などです。企業イベントならば新商品発表や商談機会の創出が中心になることが多く、一般向けイベントはエンターテインメントや交流の場の提供が主目的となります。
イベントの種類(プロモーション、社内交流、社会貢献など)
企業が手がけるイベントには、主に次のような種類があります。
プロモーションイベント
新商品発表会や試食・試用イベント、展示会など、ブランド認知や販売促進を目的としたイベントです。クライアント向けから一般層向けまで、対象によって規模感も様々です。
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社内交流イベント
社員研修、チームビルディング、社内表彰式など、従業員のモチベーション向上や結束を強化するためのイベントです。その名の通り対象が社員に限られます。
社会貢献イベント
チャリティーイベントやボランティア活動、環境保護キャンペーンなど、社会的責任を果たし企業や団体のイメージ向上を図るイベントです。SDGsが叫ばれる昨今、取り組んでいる企業も増えています。
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エンターテインメントイベント
音楽フェスやスポーツ大会、演劇など、参加者に楽しみや感動を提供することを目的としたイベントです。このイベントを専門に手掛ける企業もあります。
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教育・啓発イベント
セミナーや講演会、ワークショップなど、知識やスキルの向上を目的としたイベントです。社員を対象にしたものからマーケティングに紐づいたものまでさまざまな種類があります。
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イベント運営の基本ステップ
ここからは、イベント運営の基本ステップについて見ていきましょう。最初にお話をした通り、イベント運営を成功させるためには企画段階から綿密に計画をくみ上げていくことが必要です。
イベント運営の企画立案に必要な要素
まずはイベントの企画立案についてです。企画立案の際には「目的設定」「ターゲットの明確化」「コンセプト策定」が重要です。
目的設定
イベント開催には、目的を定めることがなによりも重要です。例えば、新商品のプロモーションと顧客との関係強化、社内コミュニケーションの活性化ではやるべきことも内容もまるで変わります。目的を明確にすることこそイベント運営の第一歩なのです。
ターゲットの明確化
イベントを成功させるためには「このイベントに誰が来るのか」、つまりターゲットの明確化が必要不可欠です。社内向けか社外向けかはもちろん、年齢層や性別、職業、興味・関心、移動手段などを分析し、ターゲットに響く内容を検討していきます。
コンセプト策定
目的とターゲットに基づいてイベントのテーマや方向性を決めていきます。コンセプトは企画内容に統一感を持たせるために重要です。企画を進めていく中で迷ったときはコンセプトに立ち返ることになりますので、誰もが納得し、求心力のあるコンセプトを作りましょう。
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イベント運営の準備段階に必要な要素
企画を考えたら、次は具体的な運営のための準備です。ここで大事なのが「場所」「日時」「人材」。どれが欠けてもイベントは成立しませんのでしっかり練っていきましょう。
会場選定
イベントの準備は会場選定から始まるといっても過言ではありません。イベントのイメージに合っていることはもちろん、アクセスの良さ、収容人数、設備、コストといった現実的な視点でも吟味し、参加者が快適に過ごせる環境を整えましょう。なお、オンラインイベントやハイブリッドイベントの場合は適切な配信プラットフォームの選定も必要です。
また、昨今では博物館や美術館、歴史的建造物など、特別な会場「ユニークベニュー」を活用したイベント企画もトレンドとなっています。
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日程調整
開催日の選定も重要事項です。関係者のスケジュールや会場の空き状況はもちろん、ターゲット層の参加しやすい曜日・時間帯を考慮する必要があります。また、一般向けイベントの場合は他の競合イベントと重ならないよう配慮することも欠かせません。また、屋外イベントや旅行要素の含まれるイベントについては、台風や大雪の時期を避けることも大切です。
必要機材・スタッフの手配
イベントには多彩なスタッフが関わります。音響や照明・映像機材、ステージ設営、配信設備などは専門業者に依頼する必要がありますし、受付や進行管理・誘導・警備・技術サポートなどのスタッフも欠かせません。スムーズな運営には「痒い所に手が届く」必要があります。また、大人数のイベントほどリハーサルを実施し、機材や人員の動きを確認することが重要です。
イベントの集客・告知に必要な要素
イベントの開催概要が固まったら、次に宣伝告知です。宣伝告知の内容はターゲットによって大幅に変わります。社内向けであれば社内メーリングリストや社内報での告知が有効ですし、クライアント向けであれば直接連絡を取ったり顧客リストにDMを送ったりといった方法が考えられます。
一般向けの場合はSNSやインフルエンサーを活用した宣伝、Google広告や業界紙などへのチラシ出稿、プレスリリース配信やメディア掲載等があります。
招待状・チケット管理
参加者の管理にはデジタルツールの活用がオススメです。例えば、招待状はメールや紙媒体で送付し、QRコードやURLを利用することで、申込の手続を簡略化でき、当日の名簿との付け合わせが簡略化されます。大人数のイベントの場合はオンラインチケットサービスを活用し、申込数や来場状況をリアルタイムで把握することが欠かせません。
また、忙しい参加者にイベントのことを思い出してもらうための施策も必要です。リマインドメールや前日通知を行うことで当日の参加率を向上させることができます。
イベント当日の運営に必要な要素
様々な準備を経て、いよいよ本番です。本番で特に重要なのは「受付対応」と「トラブル対応」になります。
受付対応
イベント当日の受付対応は参加者の第一印象を決定づける重要な部分です。受付がスムーズにいくかどうかで満足度に大きな差が現れます。特に大人数のイベントの場合、混雑を防ぐため、QRコードやリスト管理ツールの活用が有効です。また、案内・誘導スタッフの配置と導線の確保も大切です。物販ブースなどがある場合は列整理も欠かせません。「待つ」ことによるストレスが生じないように細心の注意を払いましょう。
トラブル対応
トラブルは発生しないに越したことはありませんが、可能性をゼロにすることはできません。発生した場合に迅速に解決する体制を整えておくことが大切です。機材トラブルや体調不良者の発生、迷子・紛失など、考えられるリスクを洗い出し、対策を準備しておきましょう。また、トラブル時に必ず問題になるのが連絡体制です。主要スタッフ間で連絡ツールを統一し、トラブル発生時の対応フローを事前に共有しておくことで、いざというときにスムーズな対応が取れるようになります。
イベント終了後のフォローアップに必要な要素
イベントは開催して終わりではありません。実施目的を達成できたか、イベントそのものの評判はどうか等を確認する必要があります。
アンケート収集
イベントの満足度や課題を把握するもっとも確実な手段がアンケートです。参加者から直接フィードバックを収集できるため、もっとも確実性が高いと言えます。アンケートには選択肢などの回答しやすい設問と印象に残った点、改善点といったより具体的な設問をバランスよく配置しましょう。また、アンケート送付のタイミングを最適化したり、特典として割引クーポンなどを提供したりと、回答率を高める施策も有効です。
効果測定
アンケートと合わせ、事前に設定したKPIに基づいてイベントの分析を行います。まずは参加者数や集客経路の確認、SNS広告やメールマーケティングなどの施策のうちどれが効果的だったかを数字で評価します。次に、アンケート結果やSNSでの投稿・シェア数を分析し、参加者のエンゲージメントや満足度を測定します。商談イベントの場合は成約数やリード獲得数、売上や問い合わせ数の推移も重要な測定項目です。
次回への改善点整理
アンケートとKPI評価をもとに、イベントの成功点や課題点を洗い出します。運営側の視点から導き出した改善点とフィードバックを突き合わせ、具体的な改善策を検討します。振り返った内容は書類に落とし込み、次回の計画時に活用できるよう整理しておきましょう。
イベント運営の成功事例
ここではグローバルプロデュースが手がけたイベント運営の成功事例をいくつか紹介します。
朝日地球会議

朝日地球会議は会期の前半をリアルイベント、後半をオンラインイベントという形で分けて開催したイベントです。リアルイベントでは会場をスピーカーの話を聞いてじっくりと思索を深めるエリア、展示や交流を中心としたエリアに分け、リアルならではの体験感を高めました。
マルハンサービスグランプリ

マルハンサービスグランプリはアワードイベントで、「前夜祭」「表彰式」の構成で開催しました。前夜祭はステークホルダーにアワードに対する熱意を感じてもらうことを、表彰式はファイナリストのモチベーションアップを最大の目的とし、それぞれの目的に応じた会場設営、プログラムを徹底しました。
IT TREND EXPO

IT TREND EXPOは累計12万人が事前登録をする、日本最大級のハイブリッド形式オンライン展示会です。会期中は様々なセッションが同時並行で行われ、リアル会場のステージ設営はもちろんのこと、オンライン参加者の管理や通信環境の安定に注力しました。
成功要因の分析
イベント運営を成功させるにあたって他のイベントの成功要因の分析は欠かせませんが、その際に気を付けなければならない点があります。それは「ターゲットや目的によって成功要因は異なる」という点です。ここがずれてしまうと的外れになってしまいかねません。他社の成功事例を参考にする際には「自社の開催したいイベントと共通する目的・ターゲットに向けたイベントかどうか」を確認することが大切です。
イベント運営を効率化するツールとテクノロジー
イベント運営は効率化できるところは効率化することで、よりきめ細かな対応が可能になります。ツールやテクノロジーに頼りすぎず、上手く活用することが大切です。
イベント管理ソフトウェア
イベント管理ソフトウェアとはイベントの企画から運営、効果測定までを一元管理できるツールです。スケジュールやタスクの管理、招待・出席者の把握、アンケート収集、データ分析などの機能を備えているため、データ面での運営の効率が非常に良くなります。また、ソフトによってはKPIの分析が可能なものもあります。データ管理が必要な部分をソフトに任せることで計画的な進行と改善点の把握が可能となるため、より効率的なイベント運営が可能です。
オンラインチケットシステム
オンラインチケットシステムは、参加者の登録やチケット販売、入場管理を効率化するツールです。QRコードの発行や決済機能、参加者リスト管理、キャンセル対応などの機能を備えています。受付の簡略化やペーパーレス化を実現するだけでなく、参加者データの蓄積・分析ができるため、今後のイベント改善にも役立ちます。ただし、ターゲット層によってはスマホを持っていなかったり操作が難しかったり、会場の通信環境に問題が生じる場合もあります。そういった事態に備えて、オンラインだけでない対応を用意しておくことも大切です。
ライブ配信プラットフォーム
ライブ配信プラットフォームは、YouTube LiveやZoom、Vimeoなどに代表される、オンラインやハイブリッドイベントを実施するためのツールです。高画質配信だけでなく、リアルタイムチャットや視聴データ分析、投票・Q&A機能を備えており、使い方次第で双方向的なイベントを実現できます。また、配信内容をアーカイブ化しやすいため、再利用や情報発信の強化にも役立つのもポイントです。
イベント運営における注意点とリスク管理
イベント運営においては攻めと守りの両方をしっかり固めることが大切です。この場合の「攻め」とは集客やイベント内容などの魅力部分、「守り」とはリスク管理や当日運営のスムーズさの部分を指します。ここではイベント運営における注意点を見ていきましょう。
法的・倫理的配慮
イベント運営には、法的・倫理的な配慮が欠かせません。著作権や肖像権を守るため、イベント中に使用する音楽や映像の使用許可を取ることはもちろん、スピーカーの発言内容や写真撮影・配信の許可・確認が必須です。会場や機材レンタル、出演者との契約を明確にしてトラブルを未然に防ぐことも欠かせません。
また、イベント申込の際の個人情報の取り扱いにも注意が必要です。全参加者が快適に過ごせるよう、バリアフリーなどの環境整備が必要なケースもあります。
安全対策
イベント運営において、当日の参加者やスタッフの安全確保対策は絶対に必要です。火災・地震・急病人発生時の避難経路や救護体制、連絡手順を明確にしておきましょう。様々な混雑対策、スムーズな動線計画は安全対策の一環ともいえますし、マスク着用や消毒液の設置、換気といった感染症対策も求められます。また、事故や損害に対応できるよう、イベント保険や賠償責任保険への加入も重要です。
予算管理
イベントの成功には、適切な予算配分とコスト管理が欠かせません。会場費や機材レンタル、人件費、宣伝費などを細かく算出し、計画的な予算策定を行いましょう。無駄な支出を抑えコストの最適化を図ることは重要ですが、必要な部分まで削ってしまわないように注意が必要です。チケット販売や物販、スポンサー契約などの収益源を確保することで赤字を防ぐのもひとつの方法です。
まとめ
イベント運営とは「当日の成功のためにどれだけ準備できたか」の答え合わせです。
企画段階でコンセプト策定や適切な会場・日程調整によって運営の基盤を固め、各所の調整を行い、スムーズな運営ができるようにしっかりと準備を整えます。準備が万全だからこそ、当日は受付・進行管理、トラブル対応に全力を注ぐことができるのです。イベント運営は「当日」という点ではなく、イベント企画から本番までの大きな流れ、「線」で考えていくことが大切です。
イベント実施の際、イベント運営会社への相談事がありましたら、株式会社グローバルプロデュースへお気軽にご相談ください。
▽DL資料:
プロが使う!イベント運営マニュアルフォーマット