GP JOURNAL

そうだ!門脇さんに聞いてみよう! 「IPビジネスとイベントのシナジーについて」

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こちらの要約文はAIによって生成されたものであり、情報の正確性を保証するものではありません。

こんにちは!GP染宮です。現在、GPでは様々な業界での知見を持つ方が自分の経験・知識とイベントを掛け合わせ、イベントの可能性をどんどんと掘り下げています。一体、どんな視点でイベントと他ビジネスを組み合わせていくのか?今回は前職でIPビジネスを手掛けていたイベントプロデューサーの門脇さんに「IPビジネスとイベントのシナジー」について伺ってみました!

インタビュー写真

IP(知的財産)ビジネスとは?

そもそも、IPビジネスとはいったいどんなビジネスのことを指すのでしょうか?IPビジネスのIPは「Intellectual Property」の略で、日本語では「知的財産」と訳します。この知的財産を活用したビジネス全般の総称がIPビジネス。「ライセンスビジネス」と表現する場合もあります。
……とはいえ、そもそも知的財産って何のことなのかよくわかりませんよね。まずはそこから掘り下げていきましょう!
知的財産は「商標権」「肖像権」「著作権」の3つからできています。

商標権

ブランド名や商品名といった「名前」を独占的に使用できる権利のことです。特許庁に申請し、認可を受けることで発生します。「Adidas」のようなブランド名から「コカ・コーラ」等の商品名、「オリンピック」のようなイベント名まで様々な種類があり、商標権がある名前は商標権者か商標権者の許可を得たところのみが使用できます。例えば、アパレルブランドが衣料品製造会社にブランド名の商標権を貸し、製造された商品をアパレルブランド名で売り出すといった形で使われています。

肖像権(パブリシティ権)

人や名声に関わる権利です。肖像権には「勝手に写真を撮られたりしない権利」という意味もありますが、ここでの肖像権は「著名人の肖像や氏名が持つ顧客吸引力から生じる経済的な利益・価値を排他的に利用する権利」のことで、パブリシティ権とも呼ばれます。例えば、化粧品のポスターに芸能人を使うとき、「〇〇選手おすすめサプリメント」などの宣伝をするとき、モデルプロデュースのコスメなどの商品を開発・展開するときなどに必要となります。

著作権

アニメやゲーム、映画などのコンテンツやそのコンテンツに登場するキャラクター等々、創作物に関する権利で、基本的にはその作品を生み出した人や企業が持っています。キャラクターのグッズを作りたい場合、キャラクターを宣伝に使いたい場合、アニメやドラマの名を冠したイベントを開催したい場合、テーマパークを作りたい際などに必要です。

こういった「企業や個人が生み出した知的財産」の権利をビジネスに生かしていく取り組みを総称してIPビジネスと呼んでいるのです。

GLOBAL PRODUCE イベントプロデューサー

IPビジネス×イベントの目的とは?

IPビジネスというと真っ先に思い浮かぶのが、キャラクターを印刷したアイテムやタレントプロデュースの化粧品やサプリ等の「商品」です。しかし、IPビジネスはイベントとも親和性が高く、商品とは異なる規模・視点での大きな効果が見込めます。具体的には、下記のような効果が期待できます。

広告宣伝

IPビジネス×イベントの広告宣伝効果には2つの視点があります。一つは「そのIPのためのイベント」。アニメやゲームのファンイベントがこれに該当します。IPのファンイベントはファンのモチベーションを上げることはもちろん、「イベントを開催する」こと自体がニュースになり、今まで触れたことのなかった人がIPに触れるキッカケを作るという点でも効果的です。

もう一つが「IPとは直接関係のないイベントとのコラボ」です。イベント自体の注目度を高めたい場合、タレントやアーティスト、アニメキャラクターがイベントのアンバサダーとして登場することでキャラクターやタレントに興味がある層にアプローチすることができます。社会的意義の高いイベントなど、重要だがなかなか自分ごととしてとらえられないイベントに参加するキッカケとしてIPは非常に魅力的なのです。

町おこし

タレントやアーティストの出身地、アニメやゲームのモチーフとなった場所、映画などのロケ地であることをアピールするイベントを打つことにより、町おこしの効果が期待できます。くまモンやひこにゃんなど、地域の「ゆるキャラ」が登場するイベントもここに該当します。アニメやゲームのモチーフとなった場所に訪れることを「聖地巡礼」と呼ぶ動きもあり、IPとの親和性が高い領域のひとつです。

ブランディング

新たなブランドを立ち上げるなど「これからIPを育てていきたい」という場合にもイベントは大きな効果を発揮します。イベントの成功によって上昇した知名度や評価はIPの価値を高めるため、ブランディング効果が期待できます。

IPビジネスとイベントの効果は?

IPビジネスと絡めたイベントを打った場合、どのような効果が見込めるでしょうか?IPビジネスと絡めたイベントは規模が大きくなることも多く、イベント企画側、IP側ともに次のようなwin-winの効果が期待できます。

知名度の上昇

IPとコラボしたイベントを打つことでIPのファンとイベント本来の見込み客両方の注目が集まるため、双方の知名度が上昇します。情報が溢れる現代社会においてコンテンツに触れる機会を増やせるかどうかは死活問題。それぞれの知名度を掛け合わせることができるため、IPビジネス×イベントの最大のメリットともいえるポイントです。

見込み客・新規顧客の増加

イベントをきっかけにコンテンツまたはIPに触れた人は、宣伝のみで接点を持った人よりも見込み客や新規顧客になる可能性が高くなります。コラボグッズには購入ハードルを下げる効果があるため、短期的な売上の上昇も見込めますし、イベントをきっかけによりアクティブに情報に触れる見込み客になることも期待できるでしょう。

IPの価値の上昇

「イベントを開催した」という事実はIPそのものの価値を高めることにつながります。IPを活用したイベントが好評であればIPの評価が上がりますし、SDGsなど社会的意義のあるイベントとIPがコラボした場合、IPの社会的な信頼が高まることも期待できます。イベントは数あるコンテンツの中でも話題性や注目度が高いため、IPの価値を高める戦術としても非常に効果的なのです。

IPビジネスとイベントの事例は?

ここまで、IPビジネスとイベントについて様々な視点からお伝えしてきました。ここからは具体的な事例をもとにIPビジネスとイベントの効果について見ていきましょう!

多摩130周年イベント「超たまらん博」

多摩地域の東京府(※当時)移管130年を祝う記念イベントです。こちらのイベントは多摩の魅力発信プロジェクトのマスコットキャラクター「たまらんにゃ~」とコラボ。イベント公式サイトにて各種コンテンツをたまらんにゃ~が紹介する他、各種宣伝媒体に登場したり、たまらんにゃ~公式instagramでイベントの宣伝を行ったり、メインイベントにたまらんにゃ~の着ぐるみが登場したり、ノベルティとしてたまらんにゃ~マスコットが作られたりと、地元密着型IPとしてのポテンシャルを発揮しました。

東京コミックコンベンション(TOKYO COMIC CON)

漫画を中心としたポップカルチャーのイベントで、その名の通り、日本では東京で開催されています。もともとがアメリカ発祥のイベントのため日本だけでなくアメコミや海外作品のコンテンツも多数集まる、まさに国際的な漫画・アニメ・ゲームのIPの祭典。ハリウッドスターがゲストとして登壇するステージもあり、様々なIPのファンが集まり、新たな作品に出会う場となっています。

ブルーサンタ × スヌーピー (全国清掃クリーンアップイベント)

「海への関心が高まりやすい海の日に、海へのアクションをし、環境問題を自分ごとにする」をテーマに、海の日に全国の海岸でごみ拾いを行う、NPO法人 海さくらが主催するビーチクリーン運動です。2023年はスヌーピーと、2022年はサザエさんとコラボしており、キャラクターの知名度を生かしたPR活動を行っています。

https://www.youtube.com/watch?v=_RTvb4uWWJg

まとめ:IPビジネスとイベントのシナジー

IPビジネスとイベントは双方の知名度を掛け合わせた効果が見込めるため、相性が良い組み合わせです。IP側はコミックコンベンションのように「IPが深く関わるジャンルのイベントに参加し、IPのファンを増やす」という視点もあれば、ブルーサンタのように「IPと直接関係はないけれど結果的にIPの社会的価値が高まるイベントとコラボし、IPの多面的な信頼性を上げる」という戦術が考えられますし、イベント側はIPをきっかけにした見込み客や新規顧客の開拓、IPとのコラボそのものによる話題性などの効果が期待できます。
日本の漫画・アニメ・ゲームやポップカルチャーが世界的に評判を得ている今、IPビジネスは様々な可能性を秘めています。規模が大きく注目度も高い「イベント」とファンの熱量が高い「IPビジネス」の組み合わせはこれからも様々な場面で活用されていくのではないでしょうか。

KNOWLEDGEイベントノウハウ

公開日:

2023DEC

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