ハイブリッドイベントの可能性とは?リアルとオンラインを交えて効果あるイベントを実施!
目次
ChatGPTで要約する
ハイブリッドイベントとは、会場に人が集って開催するリアルイベントと、バーチャルで実施するオンラインイベントを組み合わせたイベントを指します。大勢が集うイベントの開催がなかなか困難になった今、オンラインで開催するイベント企画に悩んでいる企業の方が多いのではないでしょうか?
そこで今回は、オンラインイベントのメリットを活かしつつ、デメリットもカバーして、イベントの効果を最大化するための「ハイブリッドイベント」の可能性についてご紹介します。
「ハイブリッドイベント」がスタンダードなイベント形式に
全社会議や社員総会、事業発表会、国際会議、社内表彰式……これまでは当たり前に行われてきた各種の企業イベントが、2020年の春以降、新型コロナウィルスの影響で開催しにくくなっているのは、みなさんご存知の通りです。
しかし今後、この状況が改善したとしても、完全に“コロナ以前”に戻ることはないでしょう。なぜならコロナ禍をきっかけとして、「どこにいても参加ができる」「双方向のコミュニケーションができる」など、オンラインならではのメリットを大勢の人たちが実感することになったから。
だからこそ今後は、リアルイベントにオンライン要素を加えた「ハイブリッドイベント」の企画がスタンダードになっていくと、私たちは考えています。
※2022年にはリアルイベントも回復傾向にあり、オンラインイベントの利点を活用したハイブリッド形式のイベントが定着しました。
ハイブリッドイベントの新たな可能性
リアルイベントの価値が五感を刺激して感動を与え、偶発性の高い非日常を演出することにあるならば、オンラインの価値は拡散力をもって多くの人に届けることができるフォーマットと、意見やリアクションの可視化・集約にあります。
リアルで得られる価値の最大値が「100」だったとすると、そこにオンラインの力を「50」プラスすることで、ハイブリッドイベントの価値は「150」まで高められる。
従来のイベントが果たしてきた役割だけにとどまらず、企業のブランドイメージや企業がもつアイデンティティを、市場へ、そして社会へと発信することが可能になるでしょう。
ハイブリッドイベントの具体的実施事例
最近注目を集める『ハイブリッドイベント』ですが、『具体的なイメージができない』という話も耳にします。その声を受け、弊社では2021年5月に『Japan Hybrid Conference』、2022年3月には『PRODUCERS 2022』というハイブリッドイベントを開催。その内容をアーカイブとして無料公開しています。
ぜひご覧ください。
オンライン/在宅環境下でイベントを実施するデメリットとは
ここで、オンラインイベントのデメリットを振り返っておきましょう。一度でもオンライン、リモート(在宅)環境下でイベントを開催したご経験がある方なら、次のようなデメリットを痛感されているのではないでしょうか。
1)一体感を醸成しにくい
同じ時間、同じ場所に大勢が集い、同じプログラムに参加するリアルイベントと異なり、各自がそれぞれの場所、環境から視聴するため、どうしても一体感が生まれにくくなります。
2)懇親会などの交流がしにくい
基本的には配信での映像視聴がメインとなるため、顔を合わせて自由に雑談ができるような場所をつくることは困難です。
3)設備や機材、専門スタッフなどの用意が必要
配信用のプラットフォームやネットワーク環境はもちろんのこと、視聴側がストレスなく閲覧できるクオリティの映像、音声を届ける機材、それを扱える専門スタッフが必要です。
こうしたオンラインイベントのデメリットをカバーするため、「ハイブリッドイベント」では、どんな工夫ができるのでしょうか。
ハイブリッドイベントだからこそ、叶えられる工夫
ハイブリッドイベントだからこそできる工夫について、今回は3つの観点からご紹介します。
- 1)場所と時間を越えて、これまで届けられなかった人と共有する
- 2)「伝える」から「引き出す」コミュニケーションの場に変えていく
- 3)リアルとオンラインの比率を、目的に応じて使い分ける
1)場所と時間を越え、これまで届けられなかった人と共有する
オンラインイベント最大の強みである、「場所・時間の制約のなさ」。ただオンラインのみの開催となると、一体感を生み出したり、個々人が自由に交流したりしにくいデメリットがあります。
そこで、従来よりも参加人数を絞ってリアルイベントを開催し、その様子のオンライン配信をメインコンテンツとする方法があります。会場参加者は一体感を感じつつ各々交流もでき、一つの会場に集まることが困難な人たちに対して、同じイベント内容、プログラムを共有できます。
リアルイベントでは会場のキャパシティや予算によって、集まれる人数にどうしても制限がありました。しかしオンラインと組み合わせると、参加者を容易に増やせるメリットが生まれます。社員だけではなく、派遣社員やアルバイト、取引先企業、また社員の家族など、参加者属性も広げることができるので、イベント企画の幅も広がりますよね。
2)「伝える」から「引き出す」コミュニケーションの場に変えていく
懇親会、雑談などのコミュニケーションをオンラインで実現するのはなかなか困難ですが、逆にコンテンツに対する意見やコメントを募るなど、イベントプログラム自体を双方向のコミュニケーションありきで設計することができます。
特に経営に関わるコンテンツなどは、リアルイベントだとどうしても舞台上から一方的に発信する形にならざるを得ず、それを見た人が実際にどう感じているのか見えにくい部分がありますよね。オンラインのチャット機能などを組み合わせたハイブリッドイベントであれば、参加者のリアルな声を集めたり、投票機能を使って意見を集約したりすることも可能です。
ハイブリッドイベントなら、これまでは発信者から「伝える」に留まっていたコミュニケーションを、参加者からの反応を「引き出す」ものへと変えていくことができるでしょう。
またより短い時間で多くの情報を共有することが可能になるため、リアルイベントの何倍もの伝達力を期待できます。
3)リアルとオンラインの比率を、目的に応じて使い分ける
ハイブリッドイベントを開催する場合、リアルとオンラインの比率を必ずしも半々にする必要はありません。「1:9」「3:7」「8:2」など、イベントの目的やゴールに応じて企画を最適化するのがよいでしょう。
さまざまな比率で開催されているハイブリッドイベントの実例
「リアル1:オンライン9」
登壇する人たちが一箇所のスタジオに集まり、参加者は全員オンラインで視聴する形式。ソーシャルディスタンスを最も意識した形です。
「リアル3:オンライン7」
一部の参加者のみが会場に集まり、それに加えてオンライン参加者の顔(Webカメラの映像)が、ステージ上のスクリーンに表示される形で進行。オンラインイベントの課題である「一体感」を感じられる形式となっています。
「リアル8:オンライン2」
自社オフィスから中継を行い、ドキュメント風にオンライン配信する形式。一箇所に集まるのではなく、複数の拠点から中継をつないだ企画を行うことが可能です。馴染みのあるオフィスからの配信で各拠点の社員も参加しやすく、より身近なイベントに仕上げることができます。
ハイブリッドイベントの開催が、企業にもたらす可能性とは
いくつか事例を交えて、今回は3つのポイントから「ハイブリッドイベント」についてご紹介してきました。リアルイベントのみ、オンラインイベントのみを開催するケースと比べると、ハイブリッドイベントの方が企画や準備に手間と労力がかかり、大変そう——そう感じる方もいるかもしれません。
しかしリアルとオンラインが融合することによって、参加者に新たな体験をもたらし、ビジネスイベントを開催する価値、企業として得られる成果がさらに大きくなるのではないかと私たちは考えています。
従来、なし得なかった大きな成果を得るために。みなさんも、ハイブリッドイベント開催の道を模索してみてはいかがでしょうか。