「Snow Man Dome Tour 2024 RAYS」北海道公演レポート
目次
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こんにちは。GP伊藤です。
今回は11月9日(土)/11月10日(日)に北海道の大和ハウスプレミストドームで行われたSnow Manのライブを「イベント会社の社員視点」でレポートさせていただきます!(内容の都合上、演出などのネタバレをしている箇所がありますのでご了承ください)
ライブ前
宿泊/交通関係
今回のイベントは北海道!ということで、多くの参加者が遠方から会場に向かいました。さらに、偶然にもSnow Man以外にも北海道でライブを行っているバンドがあったため、宿泊・交通がパンク状態に!割安チケットやリーズナブルなホテルは即満員なのはもちろん、高めの値段設定のホテルや航空券もどんどん埋まり、あっという間に「そもそも行く・泊まるのが大変」な状況になっていました(私もホテルの予約ができず、一時はネットカフェに泊まろうかと考えたほどでした)
遠征が必要になる場所のライブに参加する場合、応募した時点でホテルの予約を取る方も多いようです。仮にライブチケットが取れなくてもホテルはキャンセルできるので、行けるかわかる前でも宿泊場所は確保しといたほうが良いと気づかされました……。
また、航空券に関しても、公演の前日や当日の朝は予約が取りにくく価格も高いので、旅行を兼ねて数日前から行ってもよさそうです。私はライブ2日前の朝の便で北海道に向かいました。初雪も見られ、北海道も楽しむことができたので良かったなと感じています!(笑)
ライブ会場までの道のり
今回のライブ会場への移動手段は電車かバス、タクシーです。1日目は電車で向かったのですが最寄りの駅がひとつしかなく、乗り切れない方もいらっしゃるくらい満員でした。駅についたときに近くのショッピングセンターのお手洗いに立ち寄ったところ、一階は男性用も女性用として貸し出されていたのにも関わらず長蛇の列ができていて、10~20分程度並ぶことになりました。
その後、最寄駅から会場のドームまでは15分程度歩きましたが、こちらも人が多くあまりスムーズに進めませんでした。それならば、と2日目はタクシーで向かってみたところ、車道も混んでいて、タクシーの運転手さんが頑張って道を選んでくださってなお予定より15分ほど遅れてしまうことに……。電車+徒歩でも車でも、移動時間は想像以上だと思っておいた方がよさそうです。
会場入場前
会場である大和ハウスプレミストドームは入口が少ないドームです。そのため、一箇所に人が多く固まっていました。しかも今回は初の5大ドームツアーということで、お祝いトラックや各個人の旗などもあり、写真スポットは輪をかけて大混雑。私は友達と一度はぐれてしまいました。
それだけ人が多ければ、ネット回線も混雑します。その結果……初日は入場のために必要なQRコードが出せず大慌て!私の使っているキャリア会社が特に混雑に弱いらしく、友達も同じだったため焦る一方。たまたま同じ公演に来る予定だった他の友達と連絡がとれ、デザリングしてもらうことでQRコードを出せて難を逃れました。
ちなみに、2日目は同じことが起きないようポケットWi-Fiを借りておいたのでスムーズに入場できました。事前にQRコードを出していても、会場に入ったらつながらなくなることもあるため、ポケットWi-Fiや混雑時でも繋がりやすいスマホのご準備をお勧めします!
女性が多いライブはとにかくお手洗い事情が大変
今回行ったライブ会場の収容人数は5万人強。満員なので会場内は当然大混雑です。となると大変なのがお手洗い対策。1日目は一旦席に行ってから向かったところ、なんと規制がかかっていて列に並ぶことさえできませんでした……。ライブに間に合わない可能性や、通路の導線を確保するため、トイレも規制することがあるそうです。
対策として、2日目は席に向かう前、荷物を持ったままでトイレに向かいました。それでも並べるぎりぎりのライン……。会場にトイレの数が少なかったこともありますが、ライブ前は極力会場に入る前にトイレを済ませることをお勧めします。
イベント会社社員の目で見た「イベントとしての」気づき
……と、ライブになる前に導線や快適さの部分で色々とあったのですが、ライブ自体はとても楽しませていただきました!
ここからはファン目線をちょっと離れ、イベント会社の社員として感じたことを書いていこうと思います。(ライブ内容や演出のネタバレになってしまう部分があるので、ネタバレを見たくない!という方はここから「頭を悩ませる帰れない問題」のところまで飛ばしてください)
コンセプト
イベントは全体のコンセプトやテーマを作成し、それに合ったストーリーラインで進んでいきます。私は今回のコンセプトはツアータイトルである「RAYS」だと思っていました。しかし……ライブ全体として見た時に「あれ、そうでもない……?」という印象を受けたのです。RAYS、と聞いたら光をイメージしますよね。実際、全体の空間演出ではレーザーやLEDをふんだんに使った演出が出てきました。
ただ、それ以上に目立ったのが、様々な国を飛び回るような映像演出です。これは最新アルバムに様々な国を一緒に旅している気持ちになれるような曲が盛り込まれているからだと思うのですが、私には光の演出と世界旅行の映像演出が上手くかみ合っていないようにも感じました。コンセプトに一貫性がないと伝わりにくくなる……研修で学んだことの事例を目の当たりにした気がしました。(昨年に比べ、メンバー個人での仕事も増えているので試行錯誤しているのかも……?)
見切れ
残念ながら、ライブ会場には必ず見切れ(見えない場所)ができてしまうものです。どうやっても避けられないからこそ、極力そうならないように演者の立ち位置や動きなどの演出を考えることが基本と言われています。
ただ……今回はセンターステージで踊っている際に演出として出てきたLEDバーによってメンバーが隠れたり、誰も乗っていないフロートが前を通り過ぎたりと、演出が逆に見切れを作ってしまっていることがありました。もちろん、見切れ対策としてモニターが設置されているのでモニターごしに確認はできるのですが、このモニターをメンバーが乗っていないフロートが隠してしまい、何にも見えない!なんてことも。私の席からはメンバーが2.3人しか見えないことも多く……全体の見え方がいかに大事かを参加者の立場で痛感することになりました。
銀テープ等「持って帰れる演出」のいいところ、悪いところ
最近のライブの定番演出と言えば、やっぱり銀テープですよね!今回は銀テープの演出に加え、メンバーの乗っている気球からハートの紙が降ってくるという演出がありました。これ自体はテンションが上がるし、お土産になるので嬉しいのですが……気球の位置の関係で、絶対に紙が降ってこない場所ができていました。銀テープを放つキャノン砲の位置も偏っていたため、結果的に座席運でもらえる人ともらえない人が決まってしまうことに。元々こういった演出は運しだいの面がありますが、機会はなるべく公平にしてほしいな……と感じました。
アンコールを「うながす」大切さ
ライブでのお楽しみのひとつがアンコール。会場全体でアンコールを呼びかけるの、一体感が味わえていいですよね!ただ、今回はアンコールをうながす演出がなかったため、コールがバラバラになってしまった印象がありました。誘導なく5万人が一斉にコールするのは難易度が高い……。参加者にひとつの行動を起こしてほしい場合は主催者側の誘導・演出が欠かせないんだと感じました。
頭を悩ませる「帰れない問題」
楽しかったライブが終わり、さあホテルに帰ろう!となったのですが……個人的に、今回の遠征で一番大変だったのが帰るときでした。特に1日目はどうやって帰るかを考えていなかったため大変なことになりました……。
まず、順々に退出するとはいえ、5万人強が一斉に会場から出るため、電車もバスも大混雑で入場規制がかかってしまいます。特に駅は先述したように使える駅がひとつしかなく、駅の入場規制が行われた結果、駅にも入れず外で待機している人の列が大変な長さになっていました。
タクシー乗り場もありましたが、何時間待つかもわからない状態でした。一応タクシー乗り場に並んではみたものの、1時間半並んでも乗れず、あきらめて会場から離れることに。奇跡的に会場から出てすぐ空車のタクシーを拾うことができたのですが、運転手さん曰く「ここまで人が多いのは久しぶり」「バスは運転手が少なく、臨時便などは出せていないのでは?」とのことでした。
運転手さんの話を聞き、翌日はタクシーを予約しておこう!と考えたところ……なんと、タクシー会社に電話しても「ライブ終了の時間帯は予約できません」と言われてしまうことに。それならばとタクシー予約アプリで予約依頼を入れたのですが、これは予約時間近くで手配ができたら予約成立という確実性がないものでした。幸い無事に予約できましたが、会場からはこういった移動手段のアナウンスはないので、情報戦になってしまうなぁという印象です。
今回の会場に限らず、万単位のお客さんが来るライブやコンサートは行き方や帰り方もしっかり予定を立てておく必要があると感じました。また、終わる時間にもよりますが、ライブ当日の飛行機で帰るのは難しいと思った方が良いかもしれません。絶対に帰らないといけない場合はアンコールなどを諦め、ライブ中に移動開始することをお勧めします。
最後に
今回、ライブそのものを堪能すると同時に「イベント会社目線」「参加者目線」の両方で学んだことが多くありました。遠くから来られる方への配慮や会場運営の仕方、イベント全体の演出など、この業界に入ったからこそ感じたことが多かった印象です。純粋にライブを楽しみたいという気持ちもありますが(笑)。
ライブ中の写真撮影はできないため前後の話が中心になりましたが、ライブはファンなら絶対楽しいこと間違いなしです。気になった方は映像がDVD・ブルーレイ化された際に見てみてください!