Webセミナー「業界No.1を作り上げたマーケティング・ブランディング方法」レポート
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こんにちは、GP染宮です。
本日は1月30日に行われたGPとIDEATECHの共催セミナーのレポートをお届けします!
セミナーのタイトルは「セールスフォース、GAFAMの事例で探る 「業界No.1」を作り上げたマーケティング・ブランディング方法を解説~イベントとコンテンツの二軸から見るトップ企業の手法とは~」です。重厚で長いタイトルの通り、情報の詰まった密度の濃いセミナーとなりました!
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講師を務めたのは……
まずは今回登壇した二人の講師をご紹介しましょう。
一人目は株式会社IDEATECH取締役の競仁志氏です。株式会社IDEATECHはBtoBのマーケティングを市場調査や白書の作成など「コンテンツ」の領域から取り組んでいる企業です。
もう一人は弊社、GLOBALPRODUCEの代表取締役社長の光畑真樹。GPはイベントプロデュース会社で、社外・社内問わず様々なイベントを手掛けています。
コンテンツマーケティングとイベントプロデュース。一見、あまり繋がりがなさそうな2つの企業が共催セミナーを行ったのには訳があります。そのキーワードは「ソートリーダーシップ」。セミナーはこの「ソートリーダーシップ」をいかに達成するか?をそれぞれの視点から分析していました。
光畑真樹講演:なぜあそこの企業はビジネスにイベントを活用するのか?
ここからは具体的なセミナーの内容をご紹介しましょう!
最初の登壇者はGLOBAL PRODUCE代表取締役の光畑です。イベントプロデュース業を手掛ける中で感じる「社外向けイベント」需要の変化と、イベントによるソートリーダーシップについて事例を交えて話が展開されました。
社外向けビジネスイベントを行う企業が増えている
以前はビジネスイベントと言えば大企業が手掛けるものでしたが、最近ではあまり名が知られていないような企業が予算をかけてビジネスイベントを打つ傾向が強くなってきた、と光畑社長は語ります。
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TVCMやweb広告など、様々な広告費の使い道がある中で、あえてビジネスイベントを選ぶ企業が増えているのです。実際にビジネスイベントを実施した企業のマーケティング担当者向けの調査では手ごたえを感じている企業が多いという結果が出ています。
広告費をビジネスイベントに使う企業が増えている理由はたくさんありますが、光畑社長が注目しているのが「感性の時代」。ビジネスイベントというと堅苦しいイメージがありますが、心に響くビジネスイベントを行うことで「この企業、いいな」と思ってもらう、つまりファンになってもらうことができるのです。
AppleとSalesforceの事例に見るアプローチの違い
ビジネスイベントと一言で言っても様々な形式があります。セミナーではAppleとSalesforceの事例比較が行われました。どちらも大規模なハイブリッド式のカンファレンスイベントですが、Appleは本社内でイベントを行い「Apple本社に入れる」「Apple社員と直接交流ができる」という、Appleファンが特に喜ぶアプローチをしているのに対し、Salesforceは専門家がセッションを、アーティストがライブを行うなど「大人のテーマパーク」感を出し、自社ファンに留まらない盛り上がりと広い交流を作り出しています。このようにマーケティング戦略の違いにより、打つべきビジネスイベントは大きく変わるのです。
GP事例で見る、中小企業がビジネスイベントを打つ価値と「速さ」の重要性
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では、中小企業がビジネスイベントを打つ意味と効果はどのようになるのでしょうか?GPが2022年に開催した「PRODUCERS」をもとにその部分を紐解きました。中小企業がイベントを打つ意味はやはり「その業界でのソートリーダーシップを構築する」という点にあります。どこよりも早くクリエイティブ性の高いビジネスイベントを打つことで「この業界に自社あり!」というブランディングになるのはもちろん、新規受注者の増加、自社メンバーがより仕事に誇りを持てるようになるなど、様々な効果が見込めるのです。ここで重要なのは「どこよりも早く」という点。ビジネスイベントの注目が高まっている今、「自社がやらなければ他社が先を行く」という気持ちで取り組んでいくことが重要です。
競仁志氏講演:ソートリーダーシップを生み出すコンテンツマーケティング
続いては、株式会社IDEATECH取締役、競氏の講演です。競氏はコンテンツマーケティングの専門家であり、今回は各種マーケティング施策の中から「ソートリーダーシップ」に軸足を置いた話を展開されました。
アメリカの広告事情:反応率の低下と独自コンテンツの重視
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広告やマーケティングで最先端を行っている米国の状況を見ると、広告費全体に占めるネット広告の割合が非常に大きくなっている一方で、広告への反応率低下という問題を抱えていることが分かります。そのため、アメリカでは単純な広告ではなく、質の高い独自コンテンツの需要が高まっているのです。では、その「質の高い独自コンテンツ(消費者が質が高いと思う独自コンテンツ)」と一体何でしょうか? この問いにソートリーダーシップが深く関わります。
アメリカのマーケッターはソートリーダーシップを重視している
アメリカのコンテンツマーケティングに関わるマーケッターにアンケートを取ったところ、「ソートリーダーシップを非常に重視している」という結果が出ました。企業の信頼性、情報収集、購入意欲……勾配に繋がる様々な要素がソートリーダーシップに紐づいており、企業はよりソートリーダーシップに力を入れるべき、というのがアメリカのマーケッターの多くが持つ見解となっています。
そして、実際にアメリカではソートリーダーシップを取るための様々な施策が行われているのです。
Salesforceとgoogleの事例に見る「どうやってソートリーダーシップを取るのか」
では、アメリカでは具体的にどのような方法でソートリーダーシップを取っているのでしょうか?salesforceでは「DX」をテーマに専門誌にebook寄稿、エグゼクティブリーダーの対談動画、読みやすいブログ記事を展開し、ターゲットごとに異なるアプローチを行っています。
かと思えば、野球選手紹介になぞらえたボリューミーな営業DMを作成したり、「戦国武将がITを駆使したら」というコンテンツで資料請求に繋げたりと、エンタメ性のあるアプローチもしています。
また、googleはAIやマーケティング関連、ストーリーの役割など多岐に渡るコンテンツを展開しており、「検索エンジン」という事業の柱、AIという新たな流れのソートリーダーシップを取るためにアプローチをしています。
どのようなコンテンツがソートリーダーシップを生み出すのか
とはいえ、大企業と中小企業ではコンテンツにかけられる費用も時間も桁が違います。中小企業がソートリーダーシップを取るために今すぐできる施策とは何でしょうか?
ソートリーダーシップを取るときに意識すべき対象は消費者ではなく、経営層や投資家です。彼らに向けて社会的信用や将来性をアピールするコンテンツを作ることが重要になります。
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競氏がおすすめするコンテンツが「白書」です。「白書」はもともと政府が各分野の現状などをまとめて国民向けに報告する資料のことを指しますが、現在では企業が特定のテーマについて掘り下げ、解説した資料を指す言葉としても使われています。あえて「白書」という単語を使うことによってブランドと権威性を上げることに繋がります。
白書を作る際に必要なのが「独自性」です。すでに世の中にある情報をまとめるのではなく、自社が関係する専門分野での独自調査を行い、それを踏まえた見解、業界への提言を述べるといった「この白書でしかわからない情報」が重要です。質の高い白書を作ることができれば有識者やメディアへのアプローチにも繋がっていきます。
まとめ
ビジネスが成長していく過程において、必ず直面するのが「伸び悩み」の時期です。ソートリーダーシップはこの伸び悩みを解決する手段として期待されていると共に、これからのマーケティングの必須要件である「信頼性」を得るために非常に役立ちます。ビジネスイベントとコンテンツマーケティングはどちらもソートリーダーシップを獲得するために大いに役立つ施策。ぜひ、企業のより一層の発展に役立てていただければと思います。