こんなものまで?3Dプリンター最新ニュース
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みなさんこんにちは!GPの宮永です。
今回のテーマは『3Dプリンター』。登場した時はびっくりしましたよね。データの中で描いた2Dのものが3Dになって目の前に登場しちゃうんだから。
まだまだ登場してから日が浅い3Dプリンターですが、技術の進化がすさまじい。既に「え?!こんなものまで?!」っていう驚きのものが続々生まれているんです。
もしかしたら、手軽にイベント活用できる日も遠くないかも……?
3Dプリンターはイベントシーンにぴったり
3DCADの設計データ(STLデータ)をもとにスライスされた2次元の層を積み重ねることで立体モデルを製作する機械である3Dプリンター。
輪切りにした立体を重ねていると考えると、イメージしやすいでしょうか。
登場からまだそれほど経っていないにも関わらず、多くの分野で注目を集めています。
注目される理由を考えると、次のようなものが挙げられます。
①開発期間/製作時間の削減
②コスト削減
③気軽にアイデア造形ができる
④余分な倉庫を持つ必要がない
まさにメリットばかり。
そし私たちはイベント会社。一発ものの多いイベントですが、3Dプリンターを使用するこれらのメリットをみると、相性バッチリな気がしてなりません!
常識を覆す。3Dプリンターの最新の試みをピックアップ。
登場時はカクカクで、まだパーフェクトとは程遠かった3Dプリンターのプロダクトたち。それも今や昔の話で、ハイクオリティな作品が続々登場しているんです。
今回はそれを証明するプロダクトを世界中からピックアップ。
さらに、3Dプリンター技術を活用したユニークな試みも併せてご紹介しましょう。常識を覆すハイレベルな3Dプリンターから生まれるプロダクトやエンタメ性に、きっとあなたも驚くはず。
世界初!コーチェラの集合住宅
まずはこちらから。3Dプリンターで最も大掛かりな創作物といえばそう、住宅でしょう。
高性能の壁や床に強い屋根などを工場でモジュールとして3Dプリンターでプリントアウト。このパーツをトレーラーにのせて現場に届けて組み立てるだけでお家が完成!『これまでの常識を覆す』って、こういうことですよね。
とはいえ、3Dプリンターでの建設ネタは目にしたことがある人も多いかもしれません。
しかし、こんなビッグなプロジェクトはいかがでしょう?
なんと3Dプリンターのみで作られた住宅街がアメリカのコーチェラに誕生したのです。一軒じゃありません。街です。しかも写真の通り、お家がすんごくスタイリッシュで素敵!
すごいのは3Dプリントの街という点だけではありません。この住宅街の目指すところは、最先端の3Dプリント技術を使用したCO2の排出量実質ゼロ。3Dプリントのパネル化システムを使用することで建設廃棄物の95%も削減できる上に、購入したらすぐに住むことができる。さらに価格も安価(!)
設備はというと、発電のためのソーラーパネルに耐候性素材、浄水機能に室内の空気を浄化する人工知能ユニット「DARWIN」など最新の設備を導入。しかもプールや焚き火台などもアップグレードすればつけることができるらしいです。
日本の場合は地震という大きなハードルがありますが、地震の少ない地域であれば街ができるところまで来ているんですね。
川に浮かぶプライベートオフィス
コロナ禍において在宅ワーカーが増える中、ポーランドで考案されたのが「Enclaves on Vistula River」と呼ばれるプライベートオフィスです。立地はというと、ポーランド最長の川であるビスワ川のど真ん中!
えっ、川?川に浮かぶプライベートオフィス、、、?
うわあ、これは集中できそう。いや、絶対できるはず!
考案したのはインタリア建築士にして3DアーティストのAgnieszka Białek氏。
すぐに自然に触れられる上に仕事にも集中できる、現代人の望みと夢を詰め込んだこのプライベートオフィス。何で出来ているか?もちろん3Dプリンターです。さらに使用される素材はリサイクル可能な素材で環境にも配慮。オフィスは1時間ごとの使用で予約可能。誰だって思い立ったときにレンタルできるのも魅力の1つ。
まじか…!3Dプリンターによる代替肉
動物保護やヴィーガンの観点から盛り上がりを見せるフェイクミート、代替肉。
いや〜時代は変わりましたねぇ……なんて思ってたら、なんと代替肉を3Dプリンターで作るっていう量産試作がスタートしているそうです。もうこれ映画じゃん……ブレードランナーじゃん……。
開発に着手したのは日本の国内企業であるネクストミーツ。ステーキ肉などを植物由来のプラントベース素材をで再現するのだとか。近い将来、レストランなどへの提供も考えているとのこと。さすが日本人、食への執念が半端ない……。
3Dプリンターでビールの泡に自分の顔を描く
規模の大きな話をいくつか見たところで、もうちょっと身近な話に戻りましょう。
ギネスビールがアイルランドのダブリンでとある試みを実施。それがこちら!
そう、ギネスビールの特徴である豊かな泡に、お好きな写真を投影できちゃうというもの。
手書きのラテアートはここ数年技術向上と盛り上がりを見せ続けていますが、ここまでのクオリティには脱帽。一体何が起きているかというと、とあるマシーンを使っているのです。このマシーンっていうのが、独自の3Dプリンター技術とインクジェット印刷を使用したもの。
例えば友達と遊びに行って、「ちょっと待ってて〜」なんて言いながらギネスを購入。ちょっと前に撮った友達の写真を投影させたビールを手渡せば、素敵な思い出になること間違いなし!
大きな飛び出す看板も3Dで
大型のイベント向けポップなども3Dプリンターで作っちゃう時代に突入です。
「イベントバスター」は3Dプリントを運営している株式会社メルタによる大型立体POP制作サービス。最大180cmまでの大型立体POPを作れるサービスなのですが、これが大きいし飛び出すしで、とにかく目立つんです。
こちらのPOPは3Dプリントによる造型と職人による塗装の合わせ技です。
イベント制作物は複雑になればなるほど制作時間が長くなりますよね。作りたいけど時間が足りなかった……なんて経験がある方もいるはず。そんな「間に合わない」や「形状的に作れない」を解決する、画期的なサービスになっているんです。
海外のイベントを中心に活躍が広がっているこのサービス、試してみては?
私の分身を現実世界へ?3Dプリンターでアバターを作る
去年の冬、世界最大級のVRイベント「バーチャルマーケット5」にて行われたのが、3Dプリンターを使用して自分のアバターを造形するサービスです。フルカラー樹脂による高品質な3Dプリントは、オリジナルのアバターにこだわりを持つ利用者からかなりの好評を得たようです。
VRにおいて、アバターはもう一人の自分。だからこそ愛着を持ちこだわり抜いて作り込んでいる人も多いはず。そんなアバター愛溢れる人々から好評を得るクオリティ……半端ないのが想像できますよね。
データさえあればスピーディーに造形することができて、しかも高クオリティ……というか、もはや本物がぽんって出て来ちゃうイメージですよね。ここまでくると、3Dプリンターって魔法みたいだと思いませんか?
おもちゃに優しいフランスの取り組み
さて、お次は3Dプリンタを使った、ありそうでなかった取り組みをご紹介。
フランスでは、毎年4000万個を超えるおもちゃが捨てられているそうです。捨てる理由には飽きてしまった、置き場がないなどの理由もあるでしょうが、実はおもちゃのパーツが壊れてしまったから……というのもかなり大きな理由らしいです。皆さんも覚えがあるはず(私はある!)。
確かに、おもちゃのパーツって売ってないんですよね。一度壊れてしまうともうどうしようもない……というのはあるかもしれません。そこで3Dプリンターで知られるDagomaが始めた取り組みが、おもちゃのパーツデザインデータを公開するということ。
過去40年間で売れたおもちゃをリストアップし、手や足、頭などの壊れやすいパーツのデザインデータを特設サイトに無料公開したのです。このデータさえあれば、3Dプリンターを持っている人は自分で作れるし、そうじゃない人は、同社によるソーシャルコミュニティ“Makers”のコミュニティメンバーの誰かに依頼して、郵送で送ってもらうことも。
捨てられるおもちゃたちにチャンスを与えたDagoma。このニュースにグッとこない人はいますぐ『TOY STORY』をチェック。
声援を形に。南米の銀行によるクールなトロフィー。
この不思議な造形物。なんだと思いますか?煙や渦モチーフの現代アート?
いえいえ、違うんです。
なんとこちら、エクアドルのサッカーチームに捧げる声援を模したトロフィーなのです。
エクアドルの銀行・Bunco Pichinchaがサポーターである強豪サッカーチームLiga de Quito。
彼らを応援すべくマッチに集まったサポーター50,000人分の声援を音声データとして解析し、算出された波形をリアルタイムに3Dプリンタで整形。それを試合後に手渡す……という、超絶画期的なトロフィーだったんです!!
これ、もらった側は超感動しますよね。めちゃくちゃ嬉しいと思います。
選手たちは自分たちへの声援を手にとり目で見ることができる。声援をトロフィーにするというアイデア、データ解析の最新技術、3Dプリンターのスピードが見事に組み合わさったトロフィーでした。これはイベントに使えそう。
視覚障害者も楽しめる『手で触れるアート』。
3Dプリンターの良い点といえば、2Dを立体に落とし込めるところ。この性能を利用した“触れることのできる”絵画が話題になっています。
ヘルシンキ在住のデザイナーMarc Dillonさんが行っているのは、『視覚障害の方でもアート作品を楽しめるように立体化する』という取り組み。
世界の名画をダウンロードし、データ化、3Dプリンターで再現すると立体的な絵画が完成です。扱う名画は基本的に著作権が切れている古典作品たち。
これまで絵画は目の見える人たちだけのものでした。この常識を覆す、まさにアートの転換期ともいえる取り組み。既にあるものをそのまま現実世界に引き出す、3Dプリンターだからこそできる技です。
3Dプリンターは建築でも飲食でも、もちろんエンタメシーンでも活躍必須!
二次元を三次元へと引き出す魔法のようなツール、3Dプリンター。
スピーディーで低コスト、だからこそ閃いたアイデアをすぐさま形にしやすいクリエイティブツールは、エンタメシーンを築く私たちの最高のパートナーなのではないでしょうか。
絶対に目が離せない3Dプリンター事情、今後の進化にさらなる期待!