本屋大賞1位作品を2年分ご紹介!『成瀬は天下を取りにいく』『汝、星のごとく』
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こんにちは!または、おはようございます、こんばんは!GP山蔦です。
今回は、本屋大賞2024年の1位作品『成瀬は天下を取りにいく』(宮島美奈著)と2023年の1位作品『汝、星のごとく』(凪良ゆう著)を中心に本屋大賞作品をご紹介していければと思います。
本屋大賞とは?
「本屋大賞」とは、オンライン書店を含む書店で働く書店員の投票で決定する賞です。正式名称は「全国書店員が選んだいちばん! 売りたい本本屋大賞」。
1年ごとに開催され、書店員の方が自分が読んで「面白かった」「お客様にも薦めたい」と思った本に投票し、その投票によって受賞作が決まります。ちなみにいくつか部門が分かれており、「本屋大賞」のほかに「翻訳小説部門」「発掘部門」等もあります。
本屋さんの投票、いわば多数決で選ぶ本なので万人受けする面白さを持った本が多く、「普段本を読まないけど小説読んでみたいなあ」といった人にもおすすめできます。是非、本屋大賞受賞・ノミネート作品から気になった本を読んでみてください!
『成瀬は天下を取りにいく』(宮島美奈著)
中2の夏休みの始まりに、幼馴染の成瀬がまた変なことを言い出した。コロナ禍、閉店を控える西武大津店に毎日通い、中継に映るというのだが……。さらにはM-1に挑み、実験のため坊主頭にし、二百歳まで生きると堂々宣言。今日も全力で我が道を突き進む成瀬から、誰もが目を離せない! 話題沸騰、圧巻のデビュー作。
新潮社サイトより
初めにご紹介するのは、2024年本屋大賞1位作品のこちら。
物語の1文目「島崎、わたしはこの夏を西武に捧げようと思う」がとても印象的です。
タイトルと装丁から、はじめ私は成瀬が何かを成し遂げていくサクセスストーリーなのかな?と想像していましたが、そういうわけではなく、チャレンジストーリーといった感じでした。
そのチャレンジもすべて成功するというわけではありません。必ずしも成瀬の得意分野なわけではなく、才能があるわけでもなく、必ず成功するまで続ける!という執着があるわけでもなく。しかし、その突拍子もなさや、すぐに行動に移せてしまう姿勢に元気づけられ、物語の中の人々も読んでいる私たちも魅了され元気づけられます。とても素敵な作品です!
心地の良いマイペースな成瀬で、ずっと見ていたい、もっと知りたい、と思わされます。上記あらすじにもあるように、著者の宮島三奈さんのデビュー作ということも話題でしたね!ちなみに続編も出ているのでぜひ読んでみたいと思っています……!
『汝、星のごとく』(凪良ゆう著)
その愛は、あまりにも切ない。
正しさに縛られ、愛に呪われ、それでもわたしたちは生きていく。
本屋大賞受賞作『流浪の月』著者の、心の奥深くに響く最高傑作。ーーわたしは愛する男のために人生を誤りたい。
風光明媚な瀬戸内の島に育った高校生の暁海(あきみ)と、自由奔放な母の恋愛に振り回され島に転校してきた櫂(かい)。
ともに心に孤独と欠落を抱えた二人は、惹かれ合い、すれ違い、そして成長していく。
生きることの自由さと不自由さを描き続けてきた著者が紡ぐ、ひとつではない愛の物語。ーーまともな人間なんてものは幻想だ。俺たちは自らを生きるしかない。
講談社BOOK倶楽部より
続いては、2023年1位作品の『汝、星のごとく』です。
装丁がとても美しいこの作品ですが、物語は美しいだけではなく……。この作品は、SNSの感想や評価をみていると、かなり沼っている人が多い印象です。
私は一度目に読んだときは、「苦しいな、辛いな」という感覚が僅差で勝ってしまい、受け止めきれないような気持ちだったのですが、今回読み返してみて沼が見えてきました(笑)。登場人物全員抱きしめてあげたい気持ちになります。
こちらも、『汝、星のごとく』に描き切れなかった物語が『星を編む』として刊行されています。
そして、2024年度の本屋大賞の受賞作品となっています。すごいです。
終わりに
いかがでしたでしょうか。2作品とも物語の雰囲気はがらりと違うものの、とても魅力的で比較的読みやすい小説かなと思います……!ちなみに1位作品以外にも魅力的な作品は沢山あります!
ちなみに私は絶賛読書中です。2024年度本屋大賞2位の『水車小屋のネネ』(津村紀久子著)も、あたたかさがあって素敵な作品。また2023年度本屋大賞7位の『方舟』(夕木春央著)はここまでに紹介してきた作品とはまた違った雰囲気で、物語最後の衝撃がすごいのです!驚きが来ると知っていても衝撃を受けてしまうので『方舟』もとてもおすすめです。一時期どこの本屋さんも売り切れで、探し回ったのが懐かしいです。
皆さまも是非、気になる作品を読んでみてください!