クリエイティブスイッチON。独創性溢れるテレビCMをリサーチ。
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イベント然りエンタテイメントに必要なものは多々あれど、常日頃からクリエイティビティを刺激するアイデアで目を肥やすことって作り手側にとってもはとても大切。そこで今回は、インスピレーションを刺激してくれる独創力詰まった素晴らしいテレビコマーシャルを各方面から集めてみました。
ということで、さっそく世界のクリエイティブなCM事例を見ていきましょう。
世界のクリエイティブなCM事例9選
まさかの一発撮り「ポカリスウェット」
まずはこちらから。もはや国民的な青春ドリンクといっても過言ではない大塚製薬のポカリスウェット。ポカリのCMは大物女優への登竜門とも言われ常に注目の的ですが、最新作のシリーズはそのクリエイティビティにおいて世界中で話題となりました。
舞台は学校。新ヒロイン中島セナが学校の波打つ廊下を他の生徒とは違う方向へと駆け抜けるストーリー。
コンセプトは「自分らしく進むのは大変だけど、きっと楽しい。いっしょに走る仲間がいれば、もっと勇気が湧いてくる。2021年、はじまりの春。手をのばそうよ。届くから。逆風はやがて追い風に変わる。」
ダイナミックで美しいこちらの映像がどう作られたのかと言うと、まさかの実写。全長85メートルの巨大なセットで撮影されたこちらの映像は、世界中でCGじゃないと?!と話題に。
こちらがメイキングです。
CGでやれば良いじゃないか、と言う声もあるかもしれませんが、コロナ禍で全てがオンラインになったこの時期、やっぱり本物が良い。と沢山の人が思ったからこそ、話題になった作品だと思うんです。
女子高生の忍者的鬼ごっこ「CCレモン」
覚えておられる方も多いかも?こちらも世界中でかなり話題になった2014年CCレモンのCM。熱海を舞台にした女子高生2人の忍者のように“追いかけっこ”。この映像が公開1週間で再生回数400万に迫る記録を達成したんですね。
ストーリーは、女子高生2人がスマホでお互いを撮影しあっている間に追いかけっこに。なんとも青春だな〜と言う感じでほんわかしたムードなのにあれなんか様子がおかしいぞ。側転やバク転や、後方宙返り、飛び込み前転、次第にアクションが過激になっていくじゃありませんか。
だって学校の排水管を登ったり、校舎の5階から飛び降りたり、なんかマキビシとか変わり身の術とか出てきて、あ!なるほど彼女たちは忍者だったのか!という次第です。
最後は天守閣からのダイビング、海辺で追いつき一緒にCCレモンを飲んでフィニッシュなのですが、ものすごい壮大さ。素人投稿のようなほんわかムードからのまさかの展開への誘導の仕方がとてもうまいですよね。
当時はスマホでの素人動画投稿がyoutube上で多く再生されるようになった時期だったこともあり、時流をうまく捉え多くの人の興味をそそる内容にしたんですね。
7人の侍が世界で魅せる華麗なる妙技
こちらも世界でバズった日清カップヌードルの7人の侍。
サーフィン、スケートボード、BMX、スキー、スラックライン(綱渡り)、ポゴスティック(ホッピング)、フリースタイルフットボール(リフティング)といった7種のエクストリームスポーツを甲冑を着た7人の侍がリオを舞台に繰り広げるというものです。
甲冑を着た侍たちから繰り出される妙技に見守るギャラリーや道行く人たちは大盛り上がり。キャッチコピーは「CRAZY MAKES the FUTURE.」。“世界を変えるのは、いつだって一人の人間の「熱」。同じバカなら、世界を沸かせるバカになれ”とメッセージのようですね。スーパーテクニックに映像美、大胆な構成含め、これは伝説のCMです。
ミニマムなトリックに魅了される「APPLE」
こちらは2014年9月に発表したAppleのCMです。CMですから短いのは当たり前、しかしその少ない時間の中でもしっかりとメッセージを残し、エンターテイメントとして楽しめる作品は、長い時がたったいまでもクリエイターのお手本です。
テーマは「物事を違った視点で見る」。この概念をトリックアートを使って視覚化しているんですね。人生いろいろ、作り出すものや考え方だって色々です。だから凝り固まった思考にとらわれず、少し違う視点でものを考える。そうしたらきっと新しいものが見えてくる。何か大切なものをじんわりと思い出させてくれる、そんなCM作品ですよね。さすが名CMを数々生み出してきたAPPLEです。
この動画に関しては、シンプルだけれど誰もが楽しめる視覚的エンタメ性を含んでいるので、どんなコンテンツやテーマとも相性は良さそう。
飛び回るQRコードを読み取れるか…?「バーガーキング」
さてお次はみんな大好きバーガーキング。2020年の4月23日、バーガーキングはたった1本だけCMを放送しました。それがこちら。
3、2、1とカウントダウンが始まるといきなりとQRコードが登場。動き回って消えてしまう。これはですね、画面上を動き回るQRコードを読み取れたら、先着1万名限定で「ワッパー」を無料でゲットできると言うキャンペーンだったんです。
これは真面目にやらないと、、、!この日全米で何人の人がスマホを握りしめていたことでしょう。作りはシンプルしかしアイデアがスマート。多くの人の注目をさらったこちらの映像。イベントにも使えそうだと思いません?
大切なことを見逃してない?「Santam(保険会社)」
お次は南アフリカの保険会社Santamの“Sir Sneaky”というCM。「見落とすことはよくある」と英語で切り出す男性が「注意」をテーマに保険の話をし続けます。
ではまずはできるだけ注意深く集中してみてみてください。注意深くですよ。
CMの男性はこう話します。
「物事を見逃すことはよくあります。すぐ目の前にあるモノを見落とすというのは、人間の性質の一部ですからね。あなたが保険契約に目を通したとしましょう。「私がどこまでカバーされているかは知りたい」という注意深いあなたなら、ちゃんと確認したはずです。何か重要なものを見逃していませんか?補償内容や支払い条件の一言一句、それらの細部まで…これらの質問に対して、貴方の答えは?それでは、あなたの答えと、さきほど述べた人間の性質の欠点を考慮した上で、もし私があなたにお話している間に、フロイドの制服が4回も変わったと言ったら?」
そう、なんとバーテンの男性の格好が4回も変わっていたんです!ハッと注意喚起をさせられるCM。いかに人間の注意力があやふやにできているかを上手くついた作品です。シンプルながら頭良い〜!と言いたくなるクレバーなCMでした。これもイベントコンテンツに使えそう、、。
カルチャーを日々に取り入れよう「サンデータイムズのCM」
次に紹介するのは、「これはクリエイティブ!」と思わずと唸るCM。
さて、時代を映す6つの象徴的アイコンが出てきたのですが、それぞれが何かわかりましたか?
頭から、考える人 → フォレストガンプ → マッドメン → アダムの創造 → レザボア・ドッグス → ダフト・パンクなんです。つまりは人が生み出してきた文化です。
このCMがなんのCMかというとイギリスの新聞サンデータイムズの日曜日版「ンデータイムズカルチャー」。登場人物が2人しかおらずセリフもなくカメラも1台だけ。しかしカメラワークと光、音で全てを語るこのCMはクリエイティブの極みですよね。
想いは一緒。シンクロするCM「NIKE」
動画は、米女子サッカー代表ミーガン・ラピノー選手の「We’re never alone(私たちは ひとりではない)」というコメントからスタート。異なる性別や競技、人種のアスリートたちが画面分割でシームレスにピッタリと繋がった映像が展開されます。
動画は、米女子サッカー代表ミーガン・ラピノー選手の「We’re never alone(私たちは ひとりではない)」というコメントからスタート。異なる性別や競技、人種のアスリートたちが画面分割でシームレスにピッタリと繋がった映像が展開されます。
みんな違う人で違う考え方、違う競技のはずなのに何かをやり遂げたいという気持ちがあれば1つになる。コロナに格差、政治問題に難民問題など私たちを分断するものはたくさんあるけれど「私たちがひとつになれば、誰にも止められない」という「団結」の意志を示したこのCM。シンプルなのに本当に痺れる!!!
目の錯覚を駆使した「Honda CR-V」
さて、最後はこちらHondaのCR-VのCMです。
コケティッシュな音楽に車、そして目の錯覚!これまでありそうでなかったが詰まったシンプルながら最大限にファニーなCM。目の錯覚を利用した「錯視」、いわゆる騙し絵はいつまでみていても飽きないものです。
海外のネットユーザーの反応は「素晴らしい」、「クールだ」、「何が本物なのかわからなくなる」、「おお!面白い」、「楽しいね」などポジティブなものばかり。
「不可能を可能にする」というテーマが最高にフィットした作品でした。
終わりに
シンプルなものから技術的に手の込んだものまで多種多様。しかし全てのCMには、短いながらも人々の心をグッと掴むポイントが存在しています。
伝えたいメッセージに肉付けをする視覚的な驚きから、イベントコンテンツへの学びは沢山ある。だってイベントも伝えたいことがまずあって、それをどう訪れた人々にエンターテイメントを交えて伝えるかが腕の見せ所だったりするわけで。
今回はアイデアへのインスピレーションを刺激してくれる世界のCMでした。イベントコンテンツで使えそうなカメラワークやアイデア、音の入れ方などの様々なヒントを見つけられたのではないでしょうか。それではまた!