まさに過渡期。コロナ時代のファッションショー#2
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みなさんこんにちは!GPの宮永です。
コロナ禍のファッションショー事情については過去にもとりあげましたが、未だ進化を遂げている…。ということで、今回もまた麗しきコロナ時代のファッションショー演出を集めてきました!
リアルでのファッションショーはやっぱりまだ難しい。
パリコレやミラノ、ニューヨークコレクションにオートクチュール。様々なメゾンが毎年行うファッションショーですが、新型コロナウィルスの影響で開催が難しくなっているのは察しの通り。
でもだからこそ、これまで考えもしなかった斬新なアイデアのショーが生まれているんです。
ファッションシーンは新たなスタイルを切り開く
これまでも、ファッションシーンは常に新たなスタイルを模索してきました。時代に合わせて人々が着る服が変わってきたように、ブランドの見せ方や考え方の提示など、社会の雰囲気にあわせた切り口で自分たちのフィロソフィを発信してきたんですね。
コロナによりリアル会場でのショーは難しくなりましたが、シチュエーションに合わせて行った各メゾンのショーは圧巻。と言いますか、限られた選択肢の中で見つけ出す可能性はどこまでも大きいもの。リアルの多くは映像によるプレゼンテーションへと変更されましたが、これがまた、ただ洋服を見せるだけではなく新技術を使ったものから見応えある荘厳たる世界を楽しませてくれます。
斬新なコロナ時代のファッションショー7選
ファッションショーもドライブインで【COPERNI】
これまでなかったユニークな演出といったらこれ。そう、ドライブインファッションショー。
コロナ時代に再び日の目を浴びたドライブインシアターはこのGPジャーナルでも以前ご紹介しましたよね。そのファッションショーバージョンを企画したのは注目ブランドのコペルニです。
広々としたステージに整列した車たち。これだけでもうすんごい格好良いムード出まくってますよ。ヘッドライトに照らされたモデルたちが歩く様は映画の世界のよう!斬新なドライブインファッションショーは3密回避はもちろん、とびきりクールなアイデアでした。
オンライン配信じゃなきゃ無理な山頂のショー【MIU MIU】
「コロナで会場に行けないからオンライン配信にしたんじゃない。観客がそこに行けないからオンライン配信にしたのだ!」な、ファッションショーを行ったのはイタリアのミウミウです。
ショー会場はまさかの雪山。イタリアのドロミテアルプスの中心部、コルチナ・ダンペッツォの絶景の中、とびきりモードな“山岳部スタイル”を纏ったモデルたちが歩きます。そりゃ、ここには行けないわ……(笑)
背景にあるのは過酷な旅に挑むストーリーですが、コロナ禍で旅行に行けない中、ミウミウのショーは視聴者たちにひとときの夢を与えてくれました。
アクリルの仕切板がエレガントな舞台設置に【FENDI】
コロナ時代の3密回避の必需品として、もはやすっかりとお馴染みになったアクリル板。このアクリル板をエレガントな舞台設置に仕立て上げたのがフェンディでした。ミステリアスで美しい音楽に、女優のデミムーアやケイトモス、ナオミキャンベルなどの元祖スーパーモデルが入り混じるキャスティングもなんだか新鮮。
時代を象徴するアイテムを芸術的に昇華させるなんて、さすが一流メゾン。感服です。
コロナ禍のステイホームのファッションショー【Armani prive】
コロナといったらステイホーム。ということで、みなさんご存知ジョルジオ・アルマーニは自宅にてステイホームのショーを開催。ほー、どれどれと映像を見ていただきたい。
「いや、これステイホームじゃないやん。」って思った方いらっしゃいますよね。私もそうでしたが、この邸宅、まごうことなきアルマーニの自宅でございます。悪しからず。
ミラノ市内のボルゴヌオボ11にあるイタリア貴族風邸宅に住むジョルジオ・アルマーニ。「え、城……?流石ですね……(レベルが違いすぎてなんかもう異次元)」としか言葉は出てきませんが、他ブランドのような“ゴージャスなセット”ではなく自宅をそのまま使っちゃうっていうところが別格さを提示しているアルマーニらしいショーと言えるでしょう。彼の自宅が見れたのもまたコロナ禍ならではですね。
リモート会議風な分割映像を使用したショー【MIU MIU】
再びミウミウの登場です。従来のファッションショーはゲストが座席に座ってランウェイを見ますが、こちらのショーはオンラインから参加が可能。しかもその分割映像を近未来的なモダンな舞台背景に据えているんだから、いっそ気持ちが良い。
自分の映像がショーの背景に映れば、参加している感が一層出てくるのでゲストにとっても一生物の思い出になるはず。アイデア勝負。さすがです。
リアルとアンリアルをミックス【Salvatore ferragamo】
今シーズンのテーマを表現する手法として、CGとリアルを上手にミックスさせたのがサルヴァトーレ・フェラガモでした。セットとCGを組みわせ、まるでスタートレックのような世界観を設置。ウエアはもちろん、リアルで展開される今までにない新たな世界観はずっと見ていても飽きることはありません。
外出規制を逆手にとった夜の街のショー【Chloé 】
ジョルジオアルマーニのステイホームの自宅ショートは打って変わって、外出規制を逆手にとったのがクロエのショーでした。なんと、夜のパリの街中をモデルに歩かせたのです。これは大胆な発想転換!
この撮影が行われたころ、パリはロックダウン中。夜6時以降は外出をしてはいけない状況でした。夜の街へ繰り出すなんて非日常。だからこそワクワクさせてくれる反面、やっぱり本当は夜の街って私たちの日常なんですよね。あくまで舞台は日常のリアルな世界、そしてファッションも同じです。舞台の上できらびやかに着飾るものではなくて、日常の中で生きるもの。ということを改めて教えてくれるショーでした。
終わりに
コロナ当初、多くのイベントが中止になり、パリやミラノコレクションも中止をするかという議論が巻き起こりました。しかし、そこを中止せず強行突破。でも今思うと、だからこそ、こうやってこれまでなかったニューノーマルなショーを我々が目撃することができているんですね。新しいものはいつもとは違うシチュエーションから生まれるもの。ということを改めて実感します。それでは第3弾もお楽しみに!