劇団四季『ノートルダムの鐘』工夫だらけの舞台転換に大注目!
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こんにちは、GP野田です。先日同期と劇団四季の『ノートルダムの鐘』を観に行きました。私自身この作品が大好きで今まで何度も観に行き、この日はなんと5回目の観劇(笑)。なぜこんなにリピートしたくなるのか、観劇のポイントも踏まえてご紹介できればと思います!
『ノートルダムの鐘』
この作品はミュージカルで有名な『Les Misérables』でおなじみの世界的文豪ヴィクトル・ユゴーの代表作、『Notre-Dame de Paris(ノートルダム・ド・パリ)』に想を得た作品です。また作曲は『美女と野獣』『アラジン』『ポカホンタス』などディズニーに多く提供しているアラン・メンケンの音楽で成り立つ物語です。パリのノートルダム大聖堂が作品の舞台になっており、多くの舞台転換が繰り広げられますが、今回は美術を中心に是非注目してほしい部分をご紹介いたします。
POINT.1)鐘とステンドグラス
ノートルダム大聖堂といえば鐘とステンドグラスであり、作品でもこの2つは注目ポイントです。舞台の中央にはステンドグラスがあり、転換の際に7つの大きなな鐘がセットの上から舞台上に降りて実際に役者さんが鐘を鳴らし動かかします。音響との連携で会場に鳴り響く鐘の音がとても大迫力です。
またステンドグラスは綺麗に輝くときもあれば、シーンによっては残酷な見え方も……。照明の光は感情を表す時にも効果がありますが、会場や役者にスポットを当てた照明だけでなく、ステンドグラスの見え方にも注目してほしいです。
POINT.2)舞台転換で活躍する美術作品
手すりやイスなど、セットの一部がそれぞれ移動できるようになっており、舞台転換において欠かせない道具になっています。舞台上で見せる場面は1つではありません。大聖堂の中、外の広場、飲食店、地下室…など様々なシーンを見せないといけません。そこで手すりや椅子が扉の役目になったり、街中の建物に見立てていたりしています。
そしてこれらをアンサンブルの役者さんによる細かい動きによって転換を行っています。場面転換が多いからこそ、作品の美術をつかって時間をかけることなく次のシーンへ繋いでいきます。言葉では伝わらない工夫を凝らした使い方に大注目していただきたいです。
POINT.3)役者の皆さんの演技力!
私はこの作品をより引き立たせているのが何よりも役者さんの演技力だと思います。生まれつき障害のある主人公、カジモドは常に中腰で動き回り、声も特徴的です。何時間もある公演で役者は演じ切りますが、歌のナンバーに入ると、この特徴的な声も自然と綺麗な歌声に変わります。ミュージカルは特に歌が見せ場でもありますよね。役の印象を変えず不信感を与えることない歌声が、私たちを作品の世界に引き込んでくれます。
また先ほど舞台転換で活用される手すりやベンチを動かしているのも、アンサンブルの役者さんです。そしてこのアンサンブルの方は、パリの住民でもあり石像でもあります。アンサンブルが演じるのは一役ではないことが多いんです。台詞言って歌って踊ってセット動かしながら役が変わって、と役者さん凄すぎます……。
最後に
私はこの作品のプロモーションも大好きであり、一つ一つの言葉がとても刺さります。物語も音楽も、何度観に行っても飽きることなく毎回感動を与えてくれる作品です。決して華やかな世界の物語ではありませんが、美しく心奪われる作品です。この作品を観る度に生の舞台っていいなと思います。限られた空間で世界を最大限に再現する。舞台の醍醐味でもありますよね。
美術を作るにあたり、やはり金額も大きいのでなかなかイベントで大きなセットを作ることは少ないですが、セットがあると会場に入った瞬間からワクワクします。もちろん音の感動もありますが、美術や照明など視覚から入る情報や感動は大きなものです。この感動を多くの人に実感、体感して頂きたいです!