KAWSのこれまでのプロジェクトがすんごいんだ
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みなさんこんにちは!
GPの宮永です。
ポップアートの巨匠として世界中で愛されるKAWS。
昨年冬、東京で行われた大型展覧会「KAWS TOKYO FIRST」の大盛況も記憶に新しいKAWSですが、これまでやってきた様々なプロジェクトの規模のでかさがすごい。常に『これまでなかった新しいこと』に挑戦するKAWSの作品は格好良いし、空間やイベントを巻き込んでの大規模プロジェクトは、我々イベント業界の人間こそチェックすべき!
ということで、今回はKAWSにフォーカスを当てて、彼が今まで行ってきた規格外のイベントをご紹介していきます!
KAWSってなに?
「待って、そもそもKAWSって何……?」となっている方もいらっしゃいますよね。
KAWSはアメリカをベースに活躍するアーティストです。カラフルな色彩でシンプルに構成される作品で人気を獲得し、現在Instagramのフォロワーは約409.1万人。
年代を問わず幅広い層から愛される、KAWSのアイコニックなキャラクターと言えばこちら。
見たことある!って方も多いのでは。
もともとは「KAWS」というタグを高校生の頃に使い始めるなど、バリバリのストリートアーティスト。ビルボードや公衆電話ボックスなどに設置された企業広告に、落書きをするようにグラフィティを描き加えて違う意味合いを持つものにする『サブバータイジング』という手法で有名になりました。
因みに、今までにはこんなコラボも…。
まさかのディオールとコラボどころかショーまでしちゃったり、
セサミストリートやシンプソンズ、さらには鉄腕アトムなど世界中の人気キャラとのコラボも行っているのです。この他にもナイキやユニクロなどとも一緒にプロジェクトしちゃうかなりな人気者。
KAWSの奇跡の軌跡を辿ってみる
さて、本題に入りましょう。アート作品やハイブランド、キャラクターとのコラボレーションはもちろん、単独でのアートプロジェクトの存在感がすごすぎるのがKAWSです。
特に「KAWS:HOLIDAY」と言われるKAWSのアイコニックなキャラクターCOMPANIONが世界中ないし、時空を超えてホリデーに出るというプロジェクトがすごいのなんの。早速みていきましょう。
「KAWS:HOLIDAY」
【ブリストル】平原を熱気球がゆく
ヨーロッパの広大な美しい田舎。のどかな風景の中、突如現れたのはなんと超巨大なCOMPANIONの熱気球!高さ約42メートルを誇る彫刻の熱気球は、たまたま空を見上げていたヨーロピアンたちを驚愕させました(そりゃそうだ)。しかもこれ、先述しましたが、熱気球。そう、なんと乗客を乗せることができるんですね。
この熱気球の冒険「KAWS:HOLIDAY Hot-air Balloon World Tour」と呼ばれ、ヨーロッパ最大規模のバルーンフェスタが開催される“熱気球の都”ブリストルから乗客を乗せてスタート。ちなみにこれ、世界最大級の熱気球という、これまた規格外のビッグな規模。
アートと伝統的なイベント、さらには上空からの絶景を全て合わせた最上級のエンターテイメントだと思いませんか?
ちなみに、KAWS本人はこの企画に対して、
「このプロジェクトが、現在の世界情勢下において人々に何らかのインスピレーションをもたらすことを願っている」
と話しているのだとか。
【台北】歴史的建造物の前で座り込む
2019年1月19日、台湾・台北の中正紀念堂の前に現れたのは足を伸ばすようにして座り込むKAWSの巨大(まさに巨大)なCOMPANION。ちょっと写真じゃわかりづらいかもしれませんが、これ本当に大きいんですよ。高さ36m。ビルでいえばそうですね、10〜11階の高さに相当するんですって…。ハンパないでしょ…。
台湾の音楽制作会社「JFJ Productions」と香港のクリエイティブスタジオ「AllRightsReserved」によって実施されたCOMPANIONの台北ホリデーの企画です。
ちなみにこちら、ライトアップで照らし出される姿はかなりクール。
【山梨】富士山の裾野でちょっと休憩
COMPANIONの旅先には、もちろん我が国日本も入っていました!COMPANIONがやってきたのは日本を代表する山、富士山の麓。
こちらは静岡県富士宮市にあるキャンプ場「ふもとっぱら」で横たわるCOMPANION。空を仰いで気持ち良さそう。
メインスポンサーはカナダを拠点とするグローバルライフスタイルブランド「Herschel Supply」でした。
これまでにソウルや台北、香港で開催され、その度に多くのメディアが取り上げていたということと、アイコニックな富士山を舞台にするという両側面から、このKAWS:HOLIDAY in 富士山は本プロジェクトの中でも大変有名なものとなりました。
因みにこんなグッズも登場していたらしい…。欲しい…。
【宇宙】20周年には地球を飛び出すホリデーも
2020年はKAWSの20周年記念でした。この記念すべき年に行われたCOMPANIONの旅の舞台はなんと宇宙!
宇宙服を着たCOMPANIONが上空41.5キロメートルの成層圏へ。そこから旅を続け、最終的には地球に戻ってくるというストーリーです。その様子は360全方位ビデオカメラで撮影され、見ている側も魅了される臨場感。中盤には地球を背景に無重力の中を浮遊するシーンも。
因みに2020年は新型コロナウィルスが登場した年で、世界中が暗い雰囲気に包まれていました。そんな中「様々なプロジェクトのキャンセルが相次ぐ中で、家から安心して楽しめるものを制作したい」というKAWSの想いから作られた動画なのだそう。旅行に行けない中、スマホを媒体に宇宙から地球を眺める。COMPANIONと一緒に宇宙旅行をしている気分を味わい、ワクワクした気持ちを取り戻した人も多いはず。
「KAWS EXPANDED HOLIDAY」
【時空を超えて】COMPANIONがARで色んなところに出現!
バーチャル空間でアートを楽しむプラットフォームを制作するAcute ArtとKAWSがタッグを組んだプロジェクト。アプリを翳してカメラをオンすると、そこには空中を浮遊するCOMPANIONが。発表当初は指定された12ヶ所でバーチャルを楽しめるというものでしたが、現在では5種類もの作品をARで鑑賞することが可能です。
因みにKAWS本人は本プロジェクトについて、
「ARでアートが達成できることと、オーディエンスが経験できることのクオリティの高さを知ったとき、ARの持つポジティブな側面に惹かれた。 今回のプロジェクトでは、いままでやってきたことを全くの新しい分野で拡大でき、場所と規模の可能性は無限だ」
と語っています。そう。ARを使えば場所と規模の可能性は無限大。イベントシーンもARへの移行が加速する中、これをどう使うかが我々の腕の見せ所。
因みにこちらのアプリ、発表当初はSNSを賑わせアートやファッション感度の強い人たちの中で一大ムーブメントを起こしました。まさに時空を超えたエンターテイメントだったのです。
終わりに
アーティストとして美術館やギャラリーでの個展開催はもちろん、どんな場所であろうと自身のアイコンを据え、アート空間にしてしまう大胆な試みと抜群のセンス。KAWSといえば、カニエウェストやファレルウィリアムス、亡きヴァージルアブローなど、ストリート界の神様みたいな存在ですが、カルチャーに疎い人だろうが、クラシックが好きな人だろうが、誰であろうと魅了してしまう理由は、世代を超えたポップさにあるのではないでしょうか。
時代感やトレンドを超越したミッキーマウスのようなキャラクターは、世代にとらわれる事のない魅力に溢れています。
より多くの人に向けたイベントならばKAWSのような“世代などの概念を超越した、尖ったコンセプト”を貫くのもアリなのかも?だって、KAWSの作品やプロジェクトはどれも尖ってはいるけれど、老若男女「おおっ」となりながら、なんだか面白いなって思えるもののように見えるから。
それにしても、富士山の前に寝そべる巨大なCOMPANION……合成じゃないですからね、ほんとに寝そべっちゃったんですからね……こんな企画、いつかやってみたいな〜。それではまた!