非日常へようこそ。”映画館”も個性で魅せる時代へ突入
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みなさんこんにちは。
GPの宮永です。
ここ最近のエンタメトピックと言えば間違いなく「劇場版 鬼滅の刃」ですよね。初週の興行数値が全世界の週末興行数値を上回ったとNYタイムズが報じたり、初演からわずか3日で「パラサイト 半地下の家族」の興行収入に迫ったり、2001年から塗り替えられる事のなかった「千と千尋の神隠し」の超記録を更新したり。
なんてったって、10日間で興行収入100億円を超えちゃったのです。
この事実に日本も海外も唖然。
日本も世界もコロナ禍の真っただ中なのに『映画の興行数値が記録を更新した』というニュースは衝撃をもって迎えられました。
やっぱり映画というのは、人を揺り動かすエンタメの王道なんですね!
ユニークな映画館が今アツイ
そんな映画業界にとってうれしいニュースもありますが、現在の映画館を取り巻く状況は決して楽観できるものではありません。ネットフリックスやアマゾンプライムにより映画館の需要が半減していたところに、さらにコロナの追い討ち。残念ながら、世界中で潰れてしまう映画館も増えています。
しかし! そんな中でもユニークでエモーショナルな映画館が増えています。それも、映画のオンライン視聴が可能な中で『あえて行きたくなる、個性が際立つ映画館』。
そもそも『映画館に行くこと』自体がちょっとしたリアルイベントという方も多いはず。そこに『イベントらしい特別感』が加わったら……?
ということで今回は、現場に行けばスペシャルな体験をさせてくれる面白くってユニークな映画館を世界中からピックアップしてみました。ワクワクするこの気持ち、あなたと共有したい! ということで、早速いってみましょう!
超個性的な世界の映画館7選
座席がまさかの“クラシック・カー”。50’sな映画館
まずはこちら。アメリカのディズニー・ハリウッド・スタジオ内に存在するシアター「Sci-Fi Dine-In 」です。写真を見てください、どう見てもイベント会場ですよね!?
映画館のシートはまさかのクラシックカーモチーフ。映画にクラシックカー。なんともアメリカンドリームを具現化したような映画館ですよね。しかも壁面もちゃんとライトアップされています。
さすがは本家アメリカのディズニー・ハリウッド・スタジオです。
また、こちらはレストランも併設されています。アメリカンにハンバーガーを頬張りながら映画の世界観に浸る……まさに非日常そのもの、リアルイベントですよね!
遊び心満載の本シアターは、小さいお子さんのいるファミリーにもぴったりですよ。皆さんだったらここで何を見たいですか? 私だったらパルプフィクションかな〜。
最も古い映画館で寝転がって映画鑑賞
お次はイギリス、ロンドンのノッティングヒルにある「Electric Cinema」。
こちらはなんと1910年に建築された「イギリスで最も古い映画館の一つ」とされているレジェンダリーなシアターです。
エントランスもこの美しさ。もはやここから映画の世界か?!と勘違いしそう。
古き良き映画館で素敵に映画鑑賞。もうそれだけで特別でエモーショナルですが、ここはロンドン、パンクのシティ! 素敵な場所でお行儀よくするんじゃ物足りない、いっそ寝っ転がって映画を見たい!
そんな痛々しい中二病みたいな気持ちをこの映画館が叶えてくれます。
写真をよく見ると……映画館の最前列にダブルベッド型のシートが設置されているじゃありませんか!
こんな歴史ある映画館で寝転がりながら映画鑑賞。なんて贅沢な時間なんでしょう。
主人公と体験を共にする、本当の意味での3D(リアル)上映
お次は映画館ではなく、ユニークな映画の試写会のご紹介です。
2012年に公開されたアン・リー監督の最新作「ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日」。インドの少年パイが船でカナダに渡る途中に遭難し、一緒に輸送されていたベンガルトラをはじめとする動物たちと共に小さな救命ボートの上で227日間を過ごすという名作を映画化した映画なのですが、パリで行われた試写会がすごかった!
なんと、ストーリーの舞台が小さなボートの上ということから、試写会の会場としてプールをチョイス。水の上に小さなボートを並べてそこを観客席にしちゃったのです。これはリアリティが半端ない! これぞ体験型エンタメ、エモーショナルなシチュエーションの極みですね!
背もたれ無し、ゆらゆら揺れるボートの上ということで座り心地はあまりよろしくなかったようですが、それもまたリアルで、訪れた人々は大大大満足だったようです。
遊泳禁止エリアで見るのはまさかのJAWS
水繫がりということで、お次はアメリカで人気の水上映画館をご紹介。
「Alamo Drafthouse」が主催する「ジョーズ・オン・ザ・ウォーター」は何年も連続で開催されている人気企画です。上映作品は企画名の通り「ジョーズ」。
『遊泳禁止』看板が立てられた水上にぷかぷかと浮かぶ浮き輪に乗り、野外に張られた大きなシアターでスリリングな「ジョーズ」を鑑賞!
暗〜い水の上で見るジョーズはいつにも増してスリル満点。
「ジョーズ」は見ようと思えば家でも見られますが、このスリルはいかなければ体験できない非日常ですよね!
シアター自体が摩訶不思議な芸術作品
お次はアメリカのカリフォルニアにある「Orinda Theater」。摩訶不思議な内壁やインテリアがもはやアート作品。まるで芸術作品の中に間違えて入り混んでしまったんじゃないかと思うほど!
この映画館、写真を見ていただけると分かるのですが、アーティスティックなクラシックスタイル。本場アメリカの人々の間では美しく改装されたアール・デコ調の映画館として有名です。
あれ、私なんか今どこにいるんだろう。オペラかバレエでも見に来たんだっけ、それともアートミュージアム?
いや、映画だったわ……。そんな一人コメディができそう。
ちなみに、この映画館があるのはクラシックでオールドスタイルなダウンタウンの真ん中なのだそう(日本でいうと北千住とかそういう感じなのかな?)。街が醸し出す渋めな空気と、エレガントだけれどこじんまりとしたOrinda Theaterの存在は相性抜群。映画館に行くだけで物語の中にいる気分になれそう。
そんな雰囲気を重視した映画館なので、上映作品にもこだわりが。
人気作品ではなく、Orinda Theaterが独自の目線で選んだニッチで素敵な作品をあえてラインナップしているそうです。
街の雰囲気、アール・デコ調の美しい内装、こじんまりとしたムード、ニッチで素敵な厳選作品。「素敵だな〜行きたいな~」という要素がたっぷりです。
ワンちゃんは恋人!な人にオススメのアンノーマルなシアター
ワンちゃん好きって本当にワンちゃん好きですよね。筆者は猫好きなのですが、犬好きな人と話すときの熱量の違いに驚きます。例えば筆者の犬好きの友達と「いや、猫の方が可愛いよ〜」なんて言おうものなら血を見る。そんなレベル(※あくまで筆者の友達の例)。
まあ、それくらいワンちゃんへの愛が深いのです。
「たまの休日くらい我が家の愛犬と一緒にいさせてくれ。だが映画も見たい!」そんな葛藤があるとかないとか……そんな人に心の底からススめたい映画館がこちら。
アメリカテキサスにある「K9 Cinemas」は愛犬と一緒に映画鑑賞ができちゃう画期的な映画館です。売店にはポップコーンやドリンクだけでなく、犬用にドッグフードも用意。とはいえ、どんな犬でも入れるわけではなく、予防接種の証明書提示やひとりにつき2匹以上の連れ込み禁止など、ルールがあります。でもそれがまた安心につながるんですよね。
この試み、日本でもぜひやってほしいですよね!だれかクラファンしてくれないかな……(笑)
フィーチャリスティックな映画館でSF作品が見たい
こちらは2021年オープン予定のパリの映画館「Oma Cinema」。テーマは“近未来型映画館”。映画館といったら縦横均等にずらっと並んだシートが一般的ですが。この映画館は画像の通り、シートがまるでUFOのように円盤状に段違いで設置されています。それぞれのエリアは大体15人ほど座れるように設計されているそう。
この仕様だとソーシャルディスタンスが保てるだけでなく、どの席からでも迫力ある映像体験ができるそうです。前の人の背が高くてスクリーンが見えないなんて心配もなし!また、テーブルサービスを始めVIPアクセスも個々にカスタマイズされているとのこと。
終わりに
ここ最近はコロナの影響はもちろんのこと、ネットでどの作品にもアクセスしやすくなったため、わざわざ映画館まで足を運ぶ人は減りました。でも、久々に映画館で上映作品を見ると「やっぱり良い〜!」ってなるんですよね。迫力や没入感が全然違うんですから。
『映画館で映画を鑑賞する』という体験は素晴らしいものです。だからこそ沢山の人に映画館へもっといって欲しい。個性的な映画館はそれだけで話題になりますし、訪れてみたくもなる。
「なにここ面白い。せっかくだから行ってみようか」というきっかけを足がかりに、改めて映画館での映画鑑賞の魅力を気づかせてくれる個性的な映画館。日本にも増えてくれると良いですね!