見ごたえ抜群! Perfume Disco-Graphy 25年の軌跡と奇跡
目次
- 1 3人テクノポップユニットPerfume
- 2 「身体性」と「テクノロジー」の奇跡のシンクロを再現する展示
- 3 「Perfume Disco-Graphy 25年の軌跡と奇跡」
- 3.1 本展を盛り上げるのはPerfumeらしいコンテンツの数々
- 3.2 ▮ Chapter 1:We are Perfume
- 3.3 ▮ Chapter 2:軌跡と奇跡
- 3.3.1 身体とテクノロジーの “奇跡の同期(シンクロ)”を、60メートルのギャラリーに再現。過去のライブステージの演出を、自分の身体で、“Perfume視点”で体験する。
- 3.3.2 3人の同期:FUSION|inspired by「FUTURE-EXPERIMENT VOL.01 距離をなくせ。」(2018)
- 3.3.3 身体表現と演出の同期:無限未来|inspired by『Perfume × TECHNOLOGY』presents “Reframe”(2018)
- 3.3.4 身体表現と演出の同期:STORY|inspired by Perfume LIVE SXSW(2015)
- 3.3.5 身体表現と演出の同期:マカロニ|inspired by Perfume LIVE 2021 polygon wave(2021)
- 3.3.6 軌跡と奇跡:ポリリズム|tribute to Perfume(2007-)
- 3.3.7 Perfume Chronology
- 3.3.8 edge|25th Anniv. Year Special Live Edition
- 3.4 ▮ Chapter 3:IMA IMA IMA
- 4 終わりに
ChatGPTで要約する
今年で結成25周年を迎えるPerfume。彼女たちの25周年の皮切りとなる体験型エキシビション「Perfume Disco-Graphy 25年の軌跡と奇跡」がついにTOKYO NODEで開幕!
Perfume結成から現在までの歴史を巡る回顧展は、その規模の大きさ、展示のクオリティの高さ、コンテンツの充実ぶりかから8月9日(金)の開幕と同時に超話題に。今回はPerfume初となる体験型展覧会「Perfume Disco-Graphy 25年の軌跡と奇跡」についてご紹介。期間は10月14日(月)まで。見逃さないで!
3人テクノポップユニットPerfume
2005年にメジャーデビューした日本の3人組ユニットPerfumeといえば、国内外問わず世界的に人気を誇るテクノポップユニット。一度聞いたら脳裏に焼きつく楽曲を提供するのは、きゃりーぱみゅぱみゅのプロデュースでもおなじみの中田ヤスタカ氏。まるでロボットのように動きがぴったりと揃うアイコニックなダンスの演出振付を行うのは国際的な大舞台でも活躍するMIKIKO先生というのは有名なおはなし。
2005年にメジャーデビューを果たした彼女たちですが、グループが結成されたのは実は1999年。女性アイドルグループとしては相当に長い下積みを経て、2007年のシングル『ポリリズム』の流行で大ブレイクを果たしました。
その後『チョコレイト・ディスコ』や『レーザービーム』『FRASH』など、名曲を送り出しつつけ日本ミュージックシーンで、アーティストとして、そしてポップアイコンとして揺らぐことのない唯一無二の立ち位置を確立しました。
「身体性」と「テクノロジー」の奇跡のシンクロを再現する展示
そんなPerfumeも今年で結成25周年。これを記念してスタートしたのがTOKYO NODEが主催する体験型エキシビション「Perfume Disco-Graphy 25年の軌跡と奇跡」です。
Perfumeといえば、楽曲はもちろんそのライブステージがすごい!で有名ですよね。というのも、彼女たちのステージってさまざまな先端技術や舞台演出で時代を常に先取りしてきた歴史があります。とはいえステージが成立する前提には、制御されたテクノロジー演出と体の動きを完全に一致させることができる、メンバーらの身体性の高さがある。
本展は彼女たちの驚異的な「身体性」とその舞台を支えるクリエイターたちの「テクノロジー」のそれぞれが研鑽を重ねて生まれる“奇跡の同期(シンクロ) ”をテーマに、Perfumeが作り上げてきたライブステージの軌跡を再現。それをPerfume視点で体験することのできる空間、それが本展の見所というところでしょうか!
「Perfume Disco-Graphy 25年の軌跡と奇跡」
本展を盛り上げるのはPerfumeらしいコンテンツの数々
会期中には本展をさらに楽しむためのさまざまなコンテンツを用意。ギャラリー内では音が立体的に聞こえる音声技術「バイノーラル録音」で展覧会を彼女たち3人と一緒に巡っているような体験ができる「VOICEツアー」が登場。25年ともに過ごしてきたからこその彼女たちの会話のシンクロを、まるでその会話の中に自分も加わっているような臨場感で体験することもできます!
さらにメンバーが監修したフード・スイーツなどの本展オリジナルコラボメニューが虎ノ門ヒルズのレストラン・カフェ3店舗に登場。楽曲の世界観やMVのビジュアル、Perfumeのメンバーをイメージして試作を重ねた、各店の自信作は食べる以外に選択肢はなし!
それでは現在開催されている本展の見所や詳細をご紹介していこうと思います!
▮ Chapter 1:We are Perfume
3,600球の球体とレーザーで浮かび上がる、巨大な光の“ Aポーズ ”。
Perfumeが重ねてきた月日を圧倒的なスケールで表現する、本展のシンボル作品。
始まりに体験者を迎えるのは、2010年・東京ドームライブからPerfumeのステージ演出に携わる真鍋大度とクリエイティブ・コレクティブ、Rhizomatiksが作る新作インスタレーションです。
真鍋大度による音楽が流れる天高12メートルのギャラリーでは、天井から吊るされた3,600球を超えるピンポン玉一つ一つに対し精密な位置調整を施したレーザー光線を照射。Perfumeのポーズの代名詞ともなった“ Aポーズ ”の3Dシルエットが浮かび上がります。
▮ Chapter 2:軌跡と奇跡
身体とテクノロジーの “奇跡の同期(シンクロ)”を、60メートルのギャラリーに再現。
過去のライブステージの演出を、自分の身体で、“Perfume視点”で体験する。
Perfumeのダンスは、歌詞から始まります。
この作品は、Perfumeの過去の楽曲の歌詞と、身体表現である振り付けを解析し、さまざまな手法を用いて可視化したオーディオ&ビジュアルインスタレーション。
鑑賞者の正面にある幅7m、高さ5mの巨大スクリーンに投影される映像を通してPerfumeの振り付けのバリエーションや歴史、創造性を視覚に捉えることができます。
3人の同期:FUSION|inspired by「FUTURE-EXPERIMENT VOL.01 距離をなくせ。」(2018)
Perfumeの3人がそれぞれの面で踊る三角錐型スクリーン内。この作品は、過去のライブで採取されたボリュメトリックビデオデータ(被写体の周囲に張り巡らせたカメラから撮影した映像を、平面でなく立体3Dデータとして構築し、自由視点での鑑賞が楽しめる映像技術)を用いて投影されています。
本来であれば1画面・1方向からしか見ることのできないはずのパフォーマンスを多角的に鑑賞することで、Perfumeの結成当時から演出振付を手がけるMIKIKO氏から「DNAレベルで同期している」と評される彼女たちならではのシンクロを感じることができるはず。
身体表現と演出の同期:無限未来|inspired by『Perfume × TECHNOLOGY』presents “Reframe”(2018)
ここで楽しめるのは人間や物質の位置と動きを捉えるモーションキャプチャという技術を用いて、小型マーカーを手にした観客を9台のレーザーから放たれる無数の光線がリアルタイムで追従する、インタラクティブなインスタレーション。
2018年のライブ「Reframe」の同曲で披露された レーザー光線を操る体験を、観客はPerfumeのメンバー視点で体験することが可能。Perfumeがライブで実際に披露した光線の軌跡が再現されるショーパートでは、3人の複雑かつ繊細な動きのシンクロも鑑賞する最高のチャンス。
身体表現と演出の同期:STORY|inspired by Perfume LIVE SXSW(2015)
2015年にPerfumeがSXSWで披露したSTORYは、ARと映像合成技術により実際のライブ映像とCGの仮想空間をシームレスに行き来する全く新しいパフォーマンスでした。
虎ノ門ヒルズの街並みから始まるこの作品では、Kinectという機器とカメラ4台使用しステージ上に立つ体験者の動きを捉え、そのデータを3次元のボリュメトリックビデオデータに変換し、SXSWの演出の世界を体験できるインスタレーションです。
身体表現と演出の同期:マカロニ|inspired by Perfume LIVE 2021 polygon wave(2021)
この作品は、スタンドマイクの前に立つ体験者のシルエットを機械学習し、LEDのステージにバーチャルな「影」を映し出します。自身の動きに合わせて変化するバーチャルな影を体験者が楽しんでいると、いつの間にかその影がPerfumeのメンバーの影に変形し踊り出していく、ユニークなインスタレーションです。
2021年のライブで当時披露された演出は、事前に収録した3人の影を投影し、メンバーがそれに合わせて踊るというものでしたが、本展では体験者の影をリアルに生成する、さらに一歩進んだ演出に挑戦しています。
軌跡と奇跡:ポリリズム|tribute to Perfume(2007-)
この作品は、彼女たちがブレイクしたきっかけとも言える楽曲「ポリリズム」の過去のライブ映像およそ24種を、3方向・270度のシアター空間の中で投影する没入型インスタレーション。
中央には、彼女たちがライブで実際に使用した200足を超えるハイヒールが展示。不変でありながら常に進化を続けてきた唯一無二のアーティスト・Perfumeの歴史と鑑賞者の当時の記憶がシンクロするタイムレスシアターです。
Perfume Chronology
Perfumeのメンバーが生まれてから現在に至るまでの軌跡を、長さ50メートルに至る巨大な年表でまとめた展示も登場。彼女たちが切り開いてきた挑戦の数々をその当時の時代背景や出来事とともに展示することで、「この時代に、すでにそんなことをやっていたのか」という驚きに出会えるはず。
edge|25th Anniv. Year Special Live Edition
Chapter 2の空間(FUSION – マカロニ)は、およそ25分おきに1回、別々の展示をしていたギャラリーの空間全体が“同期”し25周年のスペシャル映像が投影されます。
メンバーによるカウントダウンから始まる演出は、彼女たちが“勝負曲のひとつ”とも称する楽曲「edge」をテーマに、25年のさまざまな映像がフラッシュバック!
▮ Chapter 3:IMA IMA IMA
本展のラストは、2024年10月30日(水)にリリースされるPerfumeのコンセプトアルバム「ネビュラロマンス 前篇」収録曲のひとつで、本展のテーマソングでもある新曲「IMA IMA IMA(いま・いま・いま)」が流れる『架空のテレビ局の歌番組スタジオ』がテーマのギャラリーも。
スタジオに入りこんだ体験者は、さながら自身がテレビクルーになったようにステージの照明や映像、スイッチングを自由に操作しながら、未来のPerfumeのステージ演出に参加が可能。無人なはずのステージをモニター越しに眺めると、Perfumeのメンバーが新曲に合わせてダンスしている様子が投影。ギャラリー空間の全体の映像とともに“これからのPerfume”を感じられる空間です。
終わりに
「歌詞と振り付けの同期」「3人の身体の同期」「身体表現と演出の同期」 「ファンとの同期」「時代との同期」など、本展のテーマであるさまざまな “同期”を体験できる、全長およそ60メートルにおよぶこれまでに類を見ないPerfume初の体験型エキシビション「Perfume Disco-Graphy 25年の軌跡と奇跡」。
Perfumeのみならず、その圧巻の空間演出や展示の技法には度肝を抜かれるものばかり……というか、シンプルに格好良すぎる!!!さまざまな方に演出の疑似体験を通して人間とテクノロジーの同期を感じることのできる本展、行かないと損と言い切ります!もう一度言いますが、期間は10月14日(月)まで。見逃さないで!