世界観の作り込み方、そしてフード装飾はホテルのスイーツビュッフェを参考に。
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みなさんこんにちは!GPの宮永です。
美味しいのはもちろん、場の雰囲気をパッと華やかせるフードってイベントによっては本当に重要。この善し悪しによってイベントの質や外部からの評価が大きく変わったりもしますから、手抜きはご法度です。そんなフードを考える時の参考文献として、各ホテルが打ち出すホテルビュッフェが超おすすめ。
ということで、今回は“世界観の作り込み方がすごいホテルビュッフェ事例”を集めてきました。テーマに沿ったフード開発に、写真撮影時の飾り付けかたなど夢の詰まった世界を是非とも堪能あれ。
思わずワクワクしちゃう、おすすめホテルビュッフェ7選
まるでヴェルサイユなスイーツビュッフェ。マリーアントワネット気分を楽しんで。(インターコンチネンタル 東京ベイ)
誰でも一度は憧れる優美でエレガントな上流階級の世界観。そんな世界を堪能できるインターコンチネンタル 東京ベイのスイーツビュッフェは話題になりましたね。
王妃マリー・アントワネットをテーマに、ヴェルサイユ宮殿で繰り広げられる優雅なティーパーティーをイメージしたと言われるスイーツビュッフェには、王妃が好んだと言われる「クグロフ」をはじめ、メレンゲのお菓子「バシュラン」や「パブロバ」をラインナップ。
さらに世界観を深めるために用意されたのは、ペールカラーのブルーゼリー、ロゼワインゼリー、ピスターシュショコラやドラジェなど、フランス宮廷のサロン文化を彩るお菓子たちです。
気分はロリータ。甘くて危ないゴシックワールドへ。(アートホテル大阪ベイタワー)
各ホテルにとって一大イベントであるホテルビュッフェですが、中でもいちごの季節の人気は圧倒的なのだとか。そのため、ストロベリーシーズンにはそれぞれのホテルがこぞってアイデアを出し合い、ビュッフェをテーマに勝負を掛け合います。
そんな中、2022年においての圧倒的なアイデア力と言いますか、今までなかったよね!的なテーマをピックしたのがアートホテル大阪ベイタワーの「STRAWBERRY SWEETS COLLECTIONⅡ“PINK GOTHIC LOLITA TABLE”」です。
テーマはなんと「ピンクゴシック×ロリータ」ということで、華やかなロリータファッションに着想を得て、その可愛くも重厚感のある世界を全12種類のストロベリースイーツで表現しています。この表現法がピンクとブラックという両極端なカラーのみで構成されたスイーツたち。
例えばピンク色のグラデーションとデコレーションで華麗なドレスに見立てたケーキ「ピンクエンプレス」。ストロベリー生クリームでゴシック調の繊細な模様を施していますがカラーは本当にピンクとブラックだけ!潔すぎ!
ダークチョコレートが滴り落ちるストロベリーパウンドケーキ「ザ ゴシックエンペラー」には、チョコレートとピスタチオやアーモンド、くるみといったナッツ類を大胆にデコレートすることで、ゴシックな威厳が溢れるスイーツに仕上げられています。
かわいいけれどどこかちょっぴり毒気のあるロリータスイーツは話題性としてバッチリだしなんとなく今の気分にちょうど良いな、なんて思ったりするのです。
ピーターラビットを追って絵本の世界に入り込もう。(京王プラザホテル)
世界中で親しまれるイギリスの絵本、ピーターラビット。日本にも多くのファンを抱える絵本……ということで、開催されたのがこちらのホテルビュッフェ。
その名も「ピーターラビットのホテルカーニバル」。作者のビアトリクス・ポターの生誕150周年を記念し、京王プラザホテルで行われたスイーツビュッフェの可愛さといったらもう……!
約30種類以上のスイーツに隠れたピーターラビットやその仲間たちを探しながらいただくビュッフェは、隠れミッ○ーを探す感じでこれまた楽しそう。写真を見て頂くと分かる、絵本さながらの温かみあるテーブルセッティングが、ピーターラビットの世界の中に急速に私たちを引き込みます。
下に敷かれた芝生マットや野草で飾られたフラワーベースなど、身近な物を使って世界観へと近づける手法からは学ぶことが多そうです。
ぜーんぶレトロかわいい。和洋折衷、ジャポニズム。(ヒルトン東京)
『ジャポニズム~花よりマカロン』と題し開催されたヒルトン東京のスイーツビュッフェは、大正ロマンを思わせるレトロ可愛い世界の中、季節のフルーツやパステルカラーを用いた姫スイーツやマカロンなど約30種類のスイーツを堪能できる新デザートフェアでした。
『ジャポニズム~花よりマカロン』と題されていますからね、もちろん和洋折衷なムードなんですが、これがありそうでなくて、いざ目の当たりにするともう可愛すぎるんですよ!懐かしい駄菓子屋さんに足を運んだような、洋なんですけど所々色の使い方やテーブルセッティングの手法に和を感じる絶妙な間合いがたまらないのです。
大正時代のお嬢様のお部屋を思わせる一角は、シャンデリアやマトリョーシカ、レトロ可愛い香水の瓶と共にモダン着物のカリスマ、豆千代の着物が繊細なレースと共にボックスに詰められたクローゼットが登場。更に丸窓障子と竹が飾られる一角には幻想的なプロジェクションマッピングで花びらや蝶が舞う……なんてテクニカルな演出も。
スイーツタウンにゴジラ襲来!(ストリングスホテル東京インターコンチネンタル)
ゴジラの世界観をイチゴランチブッフェと融合させた「イチ・ゴジラ」。こちらは『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』の公開記念、さらには 1954年公開の第1作目『ゴジラ』で上陸した街が品川であることから実現した本ホテルでのコラボレーションだったようです。
ゴジラの背中の鱗や足跡がついたケーキやゴジラの顔を模したシュークリームなどがゴジラ気分を引き上げつつ、スイーツがセットされたテーブルには大きなゴジラの人形が。しかもこのゴジラ、ストロベリースイーツな電車を破壊しているじゃありませんか。
スイーツとゴジラという真逆なアイコニックな存在を、よくもまあコラボしたよなと思いつつ、この意外性が“行きたい”という欲望を掻き立てるのね…!なんて思ったり。あまりにも意外なコラボにGOを出した企画のトップに敬意すら感じるスイーツビュッフェでした。
魔法の絨毯にのったスイーツを食べまくる(ヒルトン大阪)
空飛ぶ絨毯にのってちょっと奇妙なファンタジーの世界を旅する気分を味わう「デザートビュッフェ ~魔法の絨毯にのって~」。店内足を運び最初に“おおっ!”となるのがこの魔法の絨毯でしょう。今にも動き出しそうな空飛ぶ絨毯にはお菓子がディスプレーされています。周りにはアリババが洞窟で見つけた黄金の宝や、ランプの魔人など、心躍る演出が。素晴らしい!
用意されたスイーツたちもアラビアンナイトから着想を得たもので、ロールケーキにマロンクリームをたっぷりのせカリカリのメレンゲで宮殿にみたてた「モンブラン風 砂漠の城」、「宮殿の中庭」をイメージした チョコレートファウンテン、青りんごの食感と鮮やかな色彩が一際目を引くケーキ「千夜一夜の夢」など、アラビアンファンタジーの世界へ誘うオリジナリティ溢れるスイーツを楽しめます。
リアル体験型デザートビュッフェ「アリスinハロウィーン・トリック」(ヒルトン東京)
ヒルトン東京エグゼクティブ・ペストリーシェフ播田 修と、総料理長トーマス・ジャコビーが仕掛ける「スイーツ&塩イーツ(シオイーツ /軽食)」30種類と、5つのトリックが隠されたエンターテイメント性あふれる空間で楽しむ、一風変わったビュッフェがこちら。
ちょっぴり大人、ちょっぴり小悪魔風アリスが迷い込んだ「ハロウィーン・トリックの世界」をテーマにしたヒルトン東京のリアル体験型デザートビュッフェ「アリスinハロウィーン・トリック」、こちらはめちゃくちゃ人気で予約殺到のスイーツビュッフェとして話題を博しました。
アリスとハロウィーンをテーマにした約20種類のデザートに加え用意された10種類の塩イーツ(軽食)は、「スイーツ?軽食?」と思わず迷う、シェフ達による食のトリックなのだとか。空間作りにおいては、プロジェクションマッピングの演出に加え、トリックアートも登場。ストーリー性を持たせたデザートとデコレーションで作り込む圧倒的な世界観からは学ぶこと多し。
世界観に入り込むためのひとときの瞬間が私たちには必要なんだ
上記以外にも探せば出てくる出てくる、テーマを設けたホテルのスイーツビュッフェ。人間ですから、美味しいものは常に食べたい。でもそこに“世界観”というアトラクションが入り込めば、絶対に行きたい!という気持ちを強くプッシュするはず。
イベントも然りで、テーマに沿ったフードづくり、もしくはビュッフェのコーナーを設けて世界観を作り上げれば、満足感はもちろんのこと私たちが伝えたいテーマをもうワンフェーズ深くお客様に伝えることができるかもしれません。
忙しい現実世界を生きる全ての人々にとって、少しでも良いから逃避させてくれる何かって必要です。それがホテルの用意する完成度の高いスイーツビュッフェや我々が携わるイベントなのかも。ハイクオリティなホテルビュッフェに学び世界観をぐっと深めるちょっとしたアイデアへのアンテナ感度はいつでも高めておきたいものですね。
いやしかし、いろいろ勉強させてくれるホテルのスウィーツビュッフェ、流石です。マストのチェックリストに入れておきましょ!